カシュツァードゥアめし397

「ワタクス、武蔵小山と西小山の中間地点で営業を続けてたピザ屋【ラ ロッサ】のシェフ猫、シェフナ・ネコビィという者でッス。
この度、我が店を閉業することになりましたこと、ここに包んでご報告する次第でありまッス」
マバタキしない両目には羽ばたきもしない蝶の姿もなく、ただひたすら虚しさをたたえ片手に持つアワビのソテーを見せびらかすのみ。

アア!、ラ ロッサよ永遠に!。平和通り商店街もすっかり灯が消えたよう。悲しみに包まれ……
アレ?!。待て!。今気が付いたんだけど、「包」っていう字、「己(オノレ)」がホッカムリしてんじゃネ?!。
つッ、包むッて知らぬ存ぜぬって「しらを切る」って意味なのキャ?!。
アラ?!。「しらを切る」って「白を切る」って書くんだけどー、白い紙切ったり白い服を切ったりするって意味なのキャ?!????。
うどん屋は麺を切り分けるが、アレは「しらを切り通してるのキャ?!」
…………。ふッ、深いッ!。たッ、たまらなく深いッ!!!。

森閑とする店内。既に閉店したあと、ツワモノどもが夢の跡キャ?。
チゲーよ。開店直後にボクちゃんが一番乗り入店したばっかン時に撮影したからジャンジョン。
店内はまんまイタリア。イタリアのピッツェリアに居るのだと本気で自分を騙しシラを切り通せそーなこのフィーリングって、
あらまあ奇妙!、おやまあキテレツ!。

「ラ ロッサ」と云えばだなー、食べログ百名店に輝くこと5回 (’17,’18,’19,’21,’23)!。何とか例の恐怖パンデミックも乗り切ったというのに…。
ボクちゃんが当店にランチ侵入を果たしたのは、今年の5月下旬にTV「ヒルナンデス!」が当店を取り上げる2か月前の早春の小山界隈だったー。
閉業はどーやら6月前後だったと思われ、放映直後の「シメルンデス」はマッコト有終の美!。
日本ランチ大賞グランプリだのレストラン大賞グランプリだのに輝いた実績、フォーエバー。

▲ガンベレッティ
ランチセット1210yen (スープ、ドリンクバー付)
〈モッツァレラ、小エビ、カラスミ、アンチョビ〉
あの時は来店時の店内の暗さ、従業員一同の暗さがとっても印象的だったんだけれどもー、ソレってそーゆーことだったんでしたっけー。
♬ 要するにそーゆーわけなのです
アーすればコーなると分かっていながら アーするよりなかったのはヨーするに
コーゆーわけなのでーす、だヨ!。

何度も食べログ百名店に選ばれたは当然の美!。食べログ百名店に選出される理由は「美味しいから」だけじゃニャい。
もち、それって重要な要素ではあるけれどー、いっちゃん重要な選出ポイントは「お客様にいかに有益なサービスをしているか」。

このセットで1210円?!。しっかも小エビのピザにゃー高級食材のカラスミまで入ってるってぇぇ~?!。
なんちゅー採算度外視、ウォンチュー採算度外視店!。こーんなサービス強行しちゃったら来客には救世主経営店!。
昨今の急激な物価上昇、価格を上げる否か。閉業最後の日まで価格据え置きを貫いたのですネー。
どこまでステキなお店だったんだああああああーッ!(ド泣き。)

たまンなく薄生地がモチモチカリカリでおいぴい。
スナックになりかけて立派なランチメニューのまま踏みとどまる際どさが切れ者ッ。
丸まった小エビは、丸まった分だけムッチョリ充実の肉塊感!。
それが幾つも!。そんなのがゴロゴロ!。しかもその周囲にはエビの価値さえおとしめかねない黄金のカラスミ!。
その粒が惜しげもなくソコココに点在ッ!。淡泊な海老の味覚に割り込むカラスミの上品な塩気が、どえりゃあ素晴らしい!!!。

▲店の奥、ピザ窯の前がドリンクバー
刻まれたイタリアンパセリの香りを鼻に感じながら食べ進むランチタイムの夢幻!。
★鼻からヒトコト 「オレ、パセリとか香味野菜の匂いってダメなんだよなー。こーゆうことブスイだから云いたくないんだけどー、好きって勘違いされて何度も食べられちゃかなわないからサー。こっちも匂い嗅ぐ商売で食ってるんでー、一応クギさしとく」
写真に写ってないけど右手に氷入りピッチャー有り。
ボクちゃんはオレンジとグレープフルーツのジュースを頂きまチた。

当店のピザ生地の配合は独特。
ピッツァイオーロ(ピザ職人)いわく、ある2種の小麦粉の組み合わせが酵素の関係で生地を劇的に美味しくさせることを突き止めたんだとかー。
それを焼き上げるのがこの窯ラ~。
小山界隈の年中行事のさ中、込み合う時はピザ生地完売で開店休業も多かったと聞く当店。トーゼン人気で満席、貸し切り、ひんぱん。予約必須のお店でしたが~。

▲塩豚と青ネギのジジャポネーゼ
ランチセット1210yen (スープ、ドリンク付)
〈モッツァレラ、塩豚、黒コショウ、青ネギ〉
閉店するという虫のインフォメーションか、はたまた単に食い意地が張っていただけか?!。
とにもかくにもボクちゃんたら、2日後には再びこの店の中に居たッたら中に居たッ。
次なるポンポン収蔵ピザはコレだったーたらコレだったー、と言わんばかりに言ってしまった!。

ピザ写真の左側をご覧くだはい。ピザが皿から大幅にはみ出ちょりまス。上部の方もソです。ここのピザったらお皿の規格外ったら規格外ッ。
生地が薄めだから女子でもペロッといけちゃうから安心の1枚ではあるがー。コレってナポリっていうよかミラノかローマスタイルのピザって印象。
もっちり度数は低いけど噛み応えアリのあっさりテイスト。イメージ的には
トンシャブ+ピザってところ。ジャポネといえばジャポネかも~。

ジャポネと銘打つからには日本が世界に誇るソース、すなわち「ショーユ」を取り入れて欲しかったかもだヨーン。
祐天寺のノッタピザのメニューに「すき焼きピザ」(本ブログ紹介済み)ってあるジャ~ン?。すき焼きだから当然ワリシタとして醤油。
ありゃぁ~由緒正しくジャパンでしたネ~。

ともあれ、コレもサクッと頂いちゃいましたッ。今にして思えばラスト・メモリーのラスト・テイストだったんでフね~。
そーとは知らずのピザ2枚の固め打ち、いやぁ~ラッキーでしたぁ~。

店内壁に飾られてたピザピールでありまス。お店をたたんだ後、一体誰の手に委ねられるのでありましょーや?。
そこでやはり、ボクちゃんに浴びせかけられるオランユータン長老の罵声ッ。
「お前ではないッ。絶対に違うったら違うッ!。くっだらんーッ!。最強にお前つまらんーッ!」

お店に鍵をかけて、ひとまず物語は終わりでス。
サヨウナラ
ソシテ
トクベツノ シャイ ヲ
アナタニ