カシュタードめし323

店内中央の壁にかかる一種異様な絵画。
金属の仮面を装着した男がシリアルを食べながら振り返ったとこ…。
しかも。その絵画の上、ブラッド色の壁には似たよーな銀色の仮面がかかってるジェ。
よーくよく見れば、仮面の下にはどうやらシカの頭部のはく製が……。
怖ぇ…。何かとってもな怖ぇ気分…。

▲「ゲケケ!。じゃーオレは~?」
と押入れからゲ・ドッヒャが!!!。
きゃあああああーッ!!!。

壁の銀色仮面の下にあるのは本当にシカの頭のはく製なのキャ?!。
それとも…このツノはデーモン………。
ひええええええええーッ!!!。
そんな絵が掛かっているバーガー屋にマジ入店するのキャ?!。
背筋も凍る思いで自問自答を繰り返すボクちゃん。
アーアーアー、一体どーしたら良かんべ!。

やっぱヤメるわッ。そう呟いて通り過ぎよーとしたその時、
今にも振り出しそーな曇天の上空、天照大神(あまてらすおおみかみ)とは一切無関係の「雨のテラスで鼻かみ」の肥満パグの幻影が現れ、ボクちゃんにありがたきお言葉を下さった。
「あるがママに。全ては、あるがパパに」
瞬間、目からウロコ!。半魚人の目にも涙ッ!。そおしてボクちゃんは、キッパリと店内へ飛び込んでゆくのだった!。 完

開店11:30。先客万来ナッシング。ボクちゃんたった独りの独壇場!。
と、粋なブラザーが現れ「お好きな席に座ってネーン!」。
お言葉に甘えかかりド真ん中のテーブル席に倒れかかることとする!。
どーしてガラガラなの~ん?。答え ⇒ 去年の11月にオープンしたばっかの未だ無名のお店だからだヨーン!。
そこでハッ!とする。そッ、それともあの仮面の絵が何かしらのオ~ラを?!!。
そこまで考えたところで身の毛がよだとーとして再びハッとする。よだつって…ボクちゃんのどこの毛が?……。
ふッ、深いッ!。たまらなく深いッ!!!。

あのサー、店名の「オーバーウェルム」って「圧倒する」って意味じゃ~ん。
“お客ハンをドギマギするほど圧倒する”ってニュアンスだと思うのヨ、ホンマの話が。
それってバーガーのことだと思ってたけどネー、コレ見ちゃうとお店内観にもドメッチャ圧倒されちゃうわヨーンだ!。
バエっていうよか、もはや圧倒的ロケーション!!!。

受けるイメージとしちゃー、プロでないお方(達?)の丹精込めた手塗り感強い壁ペンキ。
赤ともピンクともつかないド・インパクトにもってきて、この理路整然としたインテリア。
胸騒ぎの赤と、家庭的な温もりを感じさせるクッション(コチラはスタッフ手作り)の数々…。その対比に胸を打たれたジェ。

個人的にゃ~アメリカンよか色濃くメキシカンを感じるロケーションだがや~。
外では傍若無人なギャングも、ママンの家に帰れば極上の笑顔で家庭人らしくハグをする、みたいな。
それってツンデレどころの騒ぎじゃないジョヨ。演じる二面性は演技か生来のものキャ?!。
悪魔VS神。
ソレは、神VS偽りの神…。
ふッ、深いッ!。どうしよーもなく深いッ!。

ウ。
最奥にも部屋があるのキャ。……なんか隠し部屋的な丸見えの部屋…みたいな…。
ギャングの顔役らのVIPルームみたいな…。
くそう…。さっきお好きな席へどーぞって云われた時、ここにすりゃー良かったジェイ!。
うそうそ。そんな度胸あるわきゃなヒッ。
(今、出てこよーとして引っ込むチンパンズィの頭がカウチ裏に2~3見えたジェ。あっぶねー。度胸あるって豪語してたら確実にやられてたニャッ)。

銀色仮面の絵がかかってるのは、入口から入って左側の壁。
バーカウンターのあるコチラ側は右側ってわけだー。
鹿の角(レプリカ。ブラザーに確認)を束ねたイケてるシャンデリアが圧倒的存在感!。
まさにラグジュアリー満載のロケーションだべ!。
バーカウンター側だけを見てると大物ギャングが所有するバーって感じ。メキシコのマフィアだかシンジケート物の映画でよく見かける感じ~。でもよくよく見るとキャワユイぬいぐるみが並んでたりすっからネー、ハリウッド映画かぶれの個人的印象だけどー、やっぱココってギャング宅のホームバーだナ。

しっかし、すんばらしー色彩感覚でフね~。ここ絶対目黒じゃなくってメキシコの…そーだな、グアダラハラって感じラ~。
グアダラハラはメキシコ第2の大都市じゃんかー。そこってスペインの植民地だった頃の面影を残す古都。
このカウンター周りは何となくグアダラハラのテキーラ村を連想させるニャ~ん。ボクちゃんたらテキーラで酔っぱらうと、世界がこんな風に見えるんだモーン。
おっと。カウンターの下のライティングは数秒ごとに色を変えてゆくのヨね。
ココってとっても深海。あるいはオミゴトなアクアリウム。ボクちゃんも熱帯魚のネオンテトラになっちゃいそ~。アアアア!なんちゅう幻想的!。人魚姫、カモーン!。

フロアスタッフの粋なブラザーと話してたんだけどサー、カレッたらオーナーの知り合いでお仕事手伝ってヨーンとねだられてだネー、何と茅ケ崎から毎日ここまで通ってんだってーッ!。
にしてもだヨ。このお店って繁華街から離れた住宅街にあるわけだー。しかも比較的分かりにくい場所なんだわさー。それで地図入りのショップカードちょーだいって云ったらだヨ、
「作ってないジョ」
だってーッ!。クチコミでも広めよーがないやんけーッ!。ランチタイムの店内空洞化現象はソレが原因ラー!。
こんなすんばらしい内観なのに、もったいないことオビタタシー!!!。
ココは学芸大学駅から徒歩8~10分。でも分かりずらいから迷ったりして到着までに約15分キャ?……。
ひええええええーッ!!!。

幻想的なバーカウンター。その刻々と変化するライティングカラーを楽しみたくて、この特等席~。このカウンターならず店内インテリアは全てプロへのフルオーダーだって!。
テーブル中央に有るのって聖徳太子が手に持ってたヤツだ~と思ったけどネ、最初。
バーガー包むフィルムペーパーだったべ。なーんだ~。

▲アボカドチーズバーガー
1925yen+パイナップル 110yen
こっからは、ライティングでバーガー背景色が変わってゆく有様などお楽しみくらはい。
カウンター席に誰も居ないのが幸い!。スッキリとご覧いただけまシュ!。

「このオジャガ、どして平べったいの?。そういう種類?」
あどけなく尋ねるボクちゃん。粋なブラザー戸惑う。
「え。………ボイルしたのを上から潰して揚げてるだけだジョー」。
バッ、バツが悪ヒッ!。ブザマなる質問をしちまったヨーン!。

独特ルッキン’なポテト。奇妙な味わいを感じさせる亀裂入りのバンズ。
そしてチェダーチーズの下、はにかみながらコチラの顔色をうかがうハンドチョップパティ!。
このよーな光景ルッキングこそがバーガーマニアの極上至福!。幻想的かつイリュージョン・ショーのよーな背景に、心はもー虹色クワガタ!!!。

この店のオーナーったら、バーガー超人気店【人形町ブラザーズ】【芝浦グッドバイブス】を経て当店を開店!。
その経歴を如実に表現しているのがパティ。ハンドチョップのパティ。
その肉肉しさは、最早ハンバーガーのパティというよかステーキ!。
でもパティをステーキにしちゃえばスーパーハンバーガーに値するってわけじゃないジョエ。ステーキはステーキ、ハンバーガーはハンバーガー、たるカテゴリ分けのゆえんがなくっちゃ!だよ。
茶碗に盛ったゴハンの上にタクアン乗っけたのと、タクアン包んだオニギリとが、まるで違わなきゃイカンよーにネー💛。
「何をマッコウ臭いこと抜かしゃーがる、このガキャーッ!。みんな、やっちまえッ!!」
突如、いつものよーにチンパンズィ数匹に取り囲まれサンドバッグ。ただ、今回はいつもと少々様子が違った。薄れてゆく意識の中、ボクちゃんが見たのはチンパンズィらに混じってボクちゃんを蹴りまくるお隣の座敷犬ポイン(パグ。オス1歳)の姿だったー。

しっかりとした噛み応えを約束するバンズ。そのテリは軽いバターの風味を連想させつつも思わせぶりに含み笑うヴィーナスさながら。
ダンディなバンズ下方の焦げ目が真っ黄色なチェダーチーズとコラボ!。
その境界線って、あたかもアメリカとメキシコの国境さながらのキレッキレ感漂わせ!。

甘たるきシロッピュに濡れ光るパイナップリュ見え隠れ!。アータクシを魅了する『甘辛の迷宮~Ver1』!。
ちょい繊維質、甘くジュゥスィ~なパイナップルにとろりんマイルドなアボカド。
そんなチアリーディング組に、塩気ブイブイなチェダーチーズとパティのアメフト組がガチ勝負!。
そいつらが敷くバンズのヒール (下のバンズのこと。上はクラウン)にゃ自家製の特性マヨソースが…。

夢のイエローカラー共演の図!。
刻み赤トウガラシと粒胡椒のアクセントが彩りに華を添えリュ。
バーガーの足元に転がるはクリスピーフライドポテトとピクルス(ともに自家製)。どっちもセットで付いてくるのでフェ。

パイナップルの真ん中のホールを見てくらはい。白いマヨソースとは別の自家製ソースが溜まっておりまフね。
これをストローの先でチョコッと舐めてみたら、たちまち目からウロコ!。正式認可された半魚人としてのオドロキ!。
ここ、これは、ドメッチャおいぴいスィートチリーソースではないキャキャキャーッ!!!。
ソイツがネ、パイナップルの甘味とはひと味違う甘味で合流しちゃうもんだからー、チーズとパティの圧倒的存在感の一角を何とか切り崩せたんじゃないかヒら~ッ?。

見ただけで分かる。強烈なバンズの存在感!。
パティにも負けないバンズのオーバーウェルムに、トリマー収容中のチワワ7匹のオシメのパッチンボタンが次々弾けてくイメージ、と言えないか?。
全くだヨ。このくらいのガッツリ歯ごたえ系のバンズでないとサー、この肉肉しいハンドチョップパティは到底受け止めきれないのだー。
もしこれがフニャフニャバンズだったならー、バーガーの全体バランスはたちまち崩壊したであろー。

これを見ればバンズの噛み心地、パンの種類とか、分かる人には分かるんだニャ~これが。
バターもソースもケチャップも塗られてニャあシンプルな舞台裏ドーヨ。
焦げが一周してないとこがイヤミでなくってGOOD!。時間かけずにバーガーをペロッと完食!。

それから半月後、たまたま近くに所要アリで再訪問ッ。
ウ。99ハンバーガーって?。どげいな意味だか聞くの忘れちゃったぁぁぁ~…。
ちなみにこのお店の斜め前って大きなスポーツジムなのよネ~。そこの会員さんなら間違いなくリピーター多しでしょーよー。その目算でココに開店、はヒッジョーに納得ラー。

またも開店と同時。退店まで一番乗りのまま。でもネ、このお店、知られ始めたら間違いなく今よかもっともっと人気店だヨー。
今のうちラ~。くつろぎ気分満喫しとこ。
ちなみに、中央の棚に飾ってある鹿のツノ、こっちはシャンデリアと違って本物だそーでっス!。

▲ビーフ&ブロッコリーチーズバーガー
1980yen
この店を代表するバーガーのひとつらしーヨオ。薄切りトマトとグリルオニオン、それを組み敷いてワイルドな手切りハンドチョップ!のビーフパティ!。
その上にチェダーチーズ、最後に頂上決戦を制したブロッコリー、という騎馬戦の構成ラ。

粉をふく様に味付きパン粉をまとって揚げられたブロッコリーは4カット。
そのド真ん中に垂らし終えたのは自家製の燻製マヨネーズ!。たあっぷり!。
仕上げにチリパウダーが振りまかれ、トーストされたバンズのお帽子をかぶせればバーガーは完成であるジョヨ。
茶色くって小っちゃいツブツブなやつは黒コショウ。

見よ!、このパティの力こぶ!。
ボクちゃんはどっちかってーと挽肉のパティの方がバーガーじみてて好みだけど、これはオミゴト過ぎて感心しきりで食べるブッチャータイプ!。
食べてみて判明!。脂っこさのない大き目カットのビーフが重なり合って一枚のパティを完成していリュ。
噛みしめるとジューシー、歯ごたえありなのにー、固くて手を焼くことのない優れもの~♪。

とろおりんチェダーチーズの座布団に座すブロッコフライは、スパイスと塩気が効いた複雑なテイスト!。
脳にニコマーク点灯の美味なるパン粉がたっぷり付けられ揚げられたブロッコは、ひとくち頬張るとジュワァァ~ッっと美味しい脂が口いっぱいに滲み(にじみ)出るヨッホーン!。

こりゃまた何ちゅーブロッコの新しい食べ方だんべ!。
マヨネーズソースはオリジナル。酸味と甘みとニンニクを感じるべ。
このマヨネーズソースと揚げブロッコリーがジャンクな濃い目の味付けだけどもー、
パテイが塩と胡椒のみの味付けなのでー、
よおく焼かれたバンズと一緒に大口空けて頬張ればー、
旨さの調和に魚類の目からウロコ!。ワシワシと食べ進んでしまうジョエー!。

ほっこりしたジャガイモの甘さとホクホク食感!。周りの皮もほのかに香ばしくってナイス。
「茹でたのを潰してから揚げるヨーン」と粋なブラザーが云ってたの。軽く塩が振られてバーガーのお供に5個。
はじめ5ヶって書いたらコロッケみたいだって感じちゃって少し落ち込んだ。
でも直したから。直ったから。い~い感じゃ~ん?。