味の色どり万華(まんが)

上大崎の新目黒茶屋で天空バーグカレーだヨッホーン!

カスタードめし309

▲レッドルー・スパイシー・カリーマン降臨!

ボクちゃんたら思春期を迎えるまでピッツァとバーガーで産湯を使い、その世界しか知らぬ存ぜぬな哀しヒ奴。

そんな男の夢枕に昨夜降臨して下さったのが、何を隠そうこのお方!。

「たまにはカリーでも食してみてはどうか、コブタよ」

ワタシはその言葉を聞いた瞬間をよく覚えている!。私のことを明確に「コブタ」と呼んでくださったこと、耳を疑うにふさわしいありがたきお言葉!。

心臓さえ止まりかねない衝撃の恍惚感!。

たちまちワタシは決意した。そうだ、スパイシーを食べにゆこう!と。

▲Kitchen bar 新目黒茶屋

創作イタリアンにしてフレンチのお店。リニューアル前は【キッチンバールメグロチャヤ】って店名だったそーラ。

でもなんだニャ~。イタリアンだのフレンチだので「茶屋」ってネーミングなのがね~。

ボクちゃんどーしてもピンとこないのー。わざわざキッチンバールと謳いつつも茶屋だなんてサー。

このお店、マーガジンで東京スパイシーカレーの特集やるたびに取材されリュんだってネ。

だったらなおさら「スパイス」と「お茶」がミスマッチ。「スパイシー目黒」だったらイメージ外さないんだけどサー、目黒のどこがスパイシーなんだ?!ってカン違いもされそーだしナー。

マ、そんなことグダグダ云ってても仕方がなヒのでー、とにかくJR目黒駅から高速スキップで5分、東京都庭園美術館と首都高速2号そばの【新目黒茶屋】へとやって来たってわけなのヨ。そなのヨ。

開店は11:30。今は11:25。お店の窓は開け放たれ店内の様子が垣間見えてるネー。

来店者のアイキャッチにドラマチック・アフェアを与えるといフ噂の西陣織もバッチシ確認出来るジェ!。

何とも見事なオブジェだネー、これ。ハイセンス!。朽ち果て始めた様子はマジ?、それとも演出加工?。

いずれにしても、コレから受けるイメージはアジア圏。中華かエスニックかってサインありあり。

だけどコってお茶屋なのヨね?。う~ん、事実はネーミングより奇なりラ~。

お店の壁面を飾るオミゴトなるメニュー看板!。

通りを行き交う人々が足を止めて、目の悪い人にもハッキシ分かる大きな写真、ヤッパやる気のあるお店はこーでなきゃナーだよ。

ひと目見て視覚的に絶対エスニカンなやつラ~。写真もやったらと赤色が目に付くヨーン。

見る人の脳に潜在的なスパイシー願望を植え付けちゃうねー、こりゃ。今すぐ入ろう、また今度入ろうって気にさせちゃうヨ~。

待つこと5分。

入り口ドアを開けたスタッフしゃんが、待ちくたびれて泣きぬれたボクちゃんの顔を見てわずかな慈悲をお与え下さった。

「どうぞお入りくだはい。泣きぬれたコブタよ」

「うおっしゃああーッ!!!」

はじかれたかのよーに、怒涛の如く進撃の許人!。今ではイスを撤廃してしまったカウンターを左手に見ながらも、入口正面突き当りの壁際2人かけ席へとおびき出される!。

座った席の頭上を見上げれば、西陣織の豪華絢爛(ごうかけんらん)ぶりが蝶よ華よ!。

目黒界隈を行き交う外人しゃんならずとも、同胞皆して目を奪われちゃうね~。

座った席の右手ラインナップに眼をやればこの始末。

最高ランクの金襴(きんらん)帯と着物を使用した西陣織がどえりゃあ目の保養!。

美しき色彩のコラボが呆れ返るほど心憎い美しさ!。

なるほろひれはれ!。そーか!、そーゆーことだったか!。

たった今すべてを理解したあーッ!。この光景を見た人が思わず叫ぶ「アッチャーッ!」、それが茶屋のネーミング由来であったか!。どめっちゃ納得スますた!。お許しくらはい!!!。

誰もが惚れ惚れしちゃう西陣織ブロックの集合体!。

しっかし、サイトで絶賛嵐のこの嗜好、「なにゆえ西陣織を壁に配置?」の疑問を呈する者なし。

マ、理由はどーあれ視覚的効果はバツグン、インテリアとして大成功なんだからコンセプトなんてどーでもよかろーもん、と云われてしまえばソリャそーだの世界!。

立て切りの窓の向こう、新緑さえもお店のインテリアカラーにご協力!。ちうことはウィンターシ-ズンはチョイと色彩の魅力が失せちゃうのかもだネ。

そのかわり今からこれからが美しさ爆発シーズンなんだろーべ!。

え?。ア、そうそう。左手は鏡だヨーン。

誰もが見惚れるシャンデリアだニャ~ん。この店の色彩感覚はバツグン。チョイスする色にどれひとつ間違いなし。どれひとつ原色無し。

つまりは大人カラー。シャンデリアに使われてるカサの色なんてネ、赤のよーで赤でない、ピンクのよーでピンクでない。

赤とオレンジとピンクが入り混じって争ったあとに出現した色、といったよーなネ。

▲スワロフスキーのシャンデリア

なあ~る。名だたるスワロフシキーのヤチュだったかー。どーりで複雑怪奇な魅惑の一品ラ~。

雨だれのよーな小粒のドロップがチェーン状に絡み合い、流れ伝う雨だれはやがて大粒のクリスタルドロップとなってサファイア色に息づく。

2020年6月でシャンデリアの製造を完全終了してスまったスワロフスキー社に最大の贈る言葉をワイワイ!。

こちらはどこ製?。いずれにせよ仏教的背景を感じずにはいられニャあ魅惑の灯!。

いかにも東南エイジアって雰囲気がエスニック気分をアゲアゲに!。セイキマツーの閣下の帽子だか王冠だかを連想するチトも居るかもだがー。

サラダ来た~。

300円プラスでドリンク付くってことでオレンジジウス。したらばコーディネート完璧ちゃんなゴキゲンねっとりオレンジ色のドレッシングが!。

何だかマンゴーソ-スみたいな感じだジェ、多分甘いんじゃニャーか?!と思ったものの、全然違う甘味なきテイストに思わずオドロキマークがド派手に点灯!。

簡単には言葉で表現しがたい味!。甘くなく塩辛くなく、とにかくマイルドでほのかな味付け。野菜独自の持ち味を最大限に引き出そうかどうしようか二の足を踏むドレッシングの気持ちは理解できよーというものだが。

でもそれでいいのサ。きみは今までのよーに自分の味を貫けばいいよ、って印象。

(この時、猿の惑星が大爆発する音を聴いた錯覚。むろん幻聴)。

▲天空バーグカレー (1日5食限定)

2300yen

〈熟成ハンバーグとチキンカレーの極上ハーモニー〉

開店同時入店の目的こそコレ!。なんせ5食限定だかラー。

横並びのオレンジジウスのグラス丈を超えることの出来ない天空ぶりが涙を誘うものの、その佇まいは王者にふさわしい威厳!。メシの玉座に座すお姿は生まれつきの支配者といった風情!。

これがオーダーからわずか15分で提供されるんだからスゴツ。

ボクちゃんの後に入店オーダーしたお客ハン2名、ボクちゃんのより先に提供されてたー。注文品はお二人ともカレーだったよーで納得。コチラのはバーグ入ってっから。そりゃ当然時間かかるべぇ~。

それにしても噂に勝る映えある姿!。

象徴的な緑髪は、ツクシの親御さんスギナにあらずディル!またの名をイノンド!。

昔っから使われてるセリ科のハーブだがや。チョイとかじってみたらキリッとした潔い辛味だったヨーン。

そのイノンドの下にはチンパンズィらが付け狙うオレンジのごときニンジンラペ、そして江戸紫のキャベツラペがオツムを飾ってやまない!。

それらは程よい酸味だし、当然単独でモグれば本来のラペ味覚が楽しめるし、カレーにまぶしてチビチビやれば引退間近のごひいきさんを惜しむ気持ちも蘇ろうーというものだべ!。

そして真打の登場と相成るわけだー。

オレンジとパハプルの2種ラペ混合前座を終え、更に下を見やれば見えてくる、その絶景こそ衝撃!。

富士山マネッ子、雪ならぬ白ドロたらありとデコチンに垂らすバーグこそ、熟成粗挽き肉牛100%の当店肉系NO1のシロモノなのであったーッ!。

むろん白ドロの正体はフライドエッグの白身(黄身はバーグの下で見えニャあ!)。

卵とバーグの合体が意味するものは?。

バーグに押し付け未来永劫添い遂げよ、という思いから。切っても切れぬ絆ありを察し、両者を一蓮托生でほおばるボクちゃんの同情心ミゴト。

ビーフとバードの素、それぞれのアミノ酸が支え合い奏で合うハーモニーはまさにラピタ!。栄えある天空のラピタなのであった!。

も1度云うけどモー、西陣織をこんな風に壁に配置しよーと大真面目に思った人のセンスって尋常でないネ。

突拍子もなくてバカらしー。とっころが実際にあしらってみたら仰天異次元!。

誰も見たことのない、奇妙でスタイリッシュ、クールでプレタポルテ!。

こうゆーのをマジで “模様眺め” というのではないキャ?!。

アンタはハワイのキラウエア火山かい?って思わず聞きたくなる人、無数になし。

しかし、現に島の下方にはイ~感じでウマソーな色合いの溶岩流がタプタプと、固まることもなくスパイシー。

ヘリで上空から散布されたであろー鎮火材もハラホロヒレハレとソコかしこに緑色。

天空カレーの辛さはごく普通。香りつけのスパイスで代表格なのは何といってもクミン、コリアンダー、シナモンにナツメグ。このうちのいくつかは当然コレに入ってると思われまッス。

辛味を付けるスパイス、ジンジャーだのブラックペッパーはごく少量?。

色味つけのスパイスとしてターメリック、ガラムマサラはキッチリ使われてるってみたネ。

マイルドで食べやすいルーだべ。お子様でも大丈夫なポピュラーカレーで、インド料理店のミルキーさなどは無し、ビビッドな印象。

とにかく、もうシビレを切らしたボクちゃんは、遂に禁断の封印を解くことにしたのだった。  続

マスカレードの掟破り!。すなはち相手の仮面を宴たけなわに剥ぎ取ること。

見よ!フライドエッグの白身をスプウンで削り落としてしまった決定的映像を!(映像ミルク世紀の時代より抜粋)。

剥ぎ取って見ると、驚いたことに白身の下には未だあどけない少年の顔が…。

誰かが覗き込み呟く。

「まだ子供じゃないか…」(スパイシーマンより)。

カレールゥの下をスプウンで丹念に探ると遂にお宝の鶏肉が!。しかもそれは、たまらなく柔らかになるまで煮込まれカンカン!。

なぜボクをひとりぽっちでお鍋に中に取り残したの?(ザ・ロング&煮込みロード)。

そーゆーのが大ぶりで3個も入ってたあああーッ!。

特筆すべきでない勇気をもとにバーグをニャイフで割って見た!。

みっちりと丸め上げられた手ごねバーグは肉ったらしいお方!。食感はハード系で固い。

パサパサ固い、ではなく弾力のあるダイナミックな硬さ!。通常の大きさを小さめに丸め上げただけあって、面積が凝縮された分、歯触りは硬くなったというテンマツ。

もちろん、そのせいで高さのある安定型バ-グとして存在出来、米の上でスピルバーグと張り合えるバーグ顔となったのである。

壁を飾る紙で作り上げた隠し飾り。これを今ボクはんが眺めているということはー、後日ボクちゃんが再びこの店へやって来たーというアカシなのであったー。

この紙飾りをば間接灯にかぶせれば、向かい側の壁に影絵を作り出すことが出来るんだニャ~♪。そこんとこ見てみたヒッ。

にしても、切り口がいかにもシロートさん。お店の誰かが切り抜いたのキャ?!。

う~ん。改めて眺めてもやっぱ絵になるニャー。

今は開店したばっかだからこうやって店内撮影出来てるけどモー、あと10分もすりゃ満席だヨーン。

C字型のソファなんざ近く勤務のホワイトカラーグループでワイワイガヤガヤだべ!。

▲茶屋のスパイス タコライス (季節限定)

1200yen

〈牛肉、豚肉、目玉焼き、サルサソース、クミン 混ぜてホットに召し上がれ!〉

野菜不足を痛感していた者に愛と勇気を与えるヒトサラだジョヨ。

パプリカ、ブロッコリー、大根、トマト、グリーンリーフ、キャロットラペ、紫キャベツラペ、ローズマリーなどと盛り付け種類も豊富!。

もちろん肉も負けてニャア!。牛肉豚肉ともに大きめの挽肉がゴーロゴロとブッかけられとるのヨーンだ。

そんなテンヤワンヤの皿盛りに真っ黄なコホンがパ~ラパラ、ローズマリーにいたっては炒められちゃってシャナリシャナリと中心で愛を唸る!。

横では深紅のサルサソースがパプリカより深く燃え上がるネーン!。

このソースったら、トマトやタマネギの旨味がシッカリと感じられ、チョイと辛いけど大変なる病みつき美味ったらないわ!。やあね。

実はッスよ、挽肉だの野菜だのの下に隠れてたライスの量は想像超えて多め!。

掘り起こしたチンパンズィら、話が違うと黄ヘルメ(ット)叩きつけド憤慨したほど。

唯一の、裏切らないだろーはずの半熟目玉焼きは、気味トロリ流出の瞬間を待ち息を潜めているであろーことは良く分かるものの…。

だがこのあとだった。えらそーに講釈たれるボクちゃんがガツンと鼻をへし折られたのは!。

そうとも!。半熟目玉焼きに白ゴマを散らすことがこれほどまでに美味を引き起こすとは!。今の今まで知らなんだー。食べてみるまで知らなんだー。の世界!。

目玉焼きの揚げ具合は完璧。白身のふちはカリッカリ。黄身の半熟度数もまさに

「黄身の名は?」と問いかけたいレヴェル。

いくつかのスパイスが騎馬戦に参加した末路としてのこの味か?!。粗挽きの挽肉はおミゴトキャプテン、まさしくピリッと身が引き締まるウマさ!。

そんなピリカラに時折割り込んで来るコーンの甘味、それってまさにマーボと豆腐の関係に生き写しっていったら言い過ぎかしら?。

なわけないわ。そーよ、なわきゃないッ(尾を引く意味深な照れ笑い)。

こうやって旨味の強いひき肉を見下ろしていると、イヤがオーにも

「この肉はひき肉にくい」

そう祖母に教わった教訓を思い出さずにはいられニャあ。

皿盛りのテッペンでトグロ巻くローズマリー、茹でた短冊切りダイコンと一緒につまんでみりゃあ文明開化の味がするでよ。

自分じゃ絶対考えつかニャーし試しもしないNEWコラボ!。不思議で奇妙なテイストに気分はもはやスパイシーエスニカン!。

帰り際、ふとマハラジャ象の云っていた言葉を思い出した。

「オレのミミはエスニックスパイシーで火照ったホホに風を送るために存在しているのだよ、コブタ」

そ~か~。でも今回はちっとも辛くなかったから~。たまにはノンスパイシーな面白カレーもステキ~。