味の色どり万華(まんが)

テイスト アンド センスでセンスあるテイストなコーヒーブレイクしちゃった!

カスタァドめし417

白塗りのペンキが本当によく馴染んでいて心地いい。

店舗構えの狭い中目黒に在って、この長さは目で追いながらもオドロキ。

ここってレストラン?。カフェ?。

▲ケーキセットのアイスコーヒー

とても冷たい。それを望んだのはボクちゃん。

とても美味しい。それを望んだのもボクちゃん。

とてもコスパがいい。それを望んだのもボクちゃんという名の皆だった。

高速Wi-Fiが利用出来るカフェが手招きしてる。

B―TOWN1階。中巡り駅から徒歩5分。

そりゃルーティーンカフェにもなるわ、だよ。

ベーシックで上質。普遍的に愛されるもの。

それがこの店の価値観。

液体の中にもそれが垣間見えるだろうか。

通りの緑をまとう窓ガラスが目に心地いい。

中目黒山手通りの喧騒はこの裏通りには届かない。

1本裏道に入るだけでこの静寂。その贅沢さ。

思わず気分がよくなりカフェへと吸い込まれてゆく誰かの後姿に続く。

使い込まれた温もりのある木製テーブル。

自然光をたっぷり吸い込みながら気持ち良さげにくつろぐ。

この窓辺に座った人は、きっとこの柱の補修模様を懐かしく思い出すことだろう。

▲ケーキセット

1400yen

〈アップルタルト&アイスコーヒー〉

いかにもピュァ・カフェといった風景。

だけど夜がやってくればレストラン&バーに変わるんだよ。

同伴犬に食事用のウツワは出すけど犬用のメニューはないってサ。

描かれたミステリーサークルの正体はベリーソースだった!。

それを見抜いた時には既に遅かった。

ボクちゃんのオクチの中はたまんなく甘酸っぱいテイストで、両目が逆三日月になっちゃったんだから。

美味しいコーヒーテイストをじっくり味わう。

今日はそんな日常を離れて

美味しそーなコーヒーの中でたゆたい始めたミルクポーションの動きを

息を殺して見つめることにする。

おっと。

このカフェ【ティスト アンド センス】ったら人気セレクトSHOP【1DK】が監修するお店だったなんて!。

知らなんだ知らなんだ、知ったんだ知ったんだ今後ッ!。

たった今、誰あろう自分がたった一人で作り上げようとしている小宇宙の起源に、

見惚れる。

アッホウのように。

クチ空けてポカンと。

いいぞ。その調子だ。いけ!。いけ!。

ん?。何が。

店内に1歩半足を踏み込むとソコは【1DK】が提案してやまない「日常の中の非日常」。

どこがぁ~?。

それはボクら独り独りが見つけ出すのサ。

「何だァ?このいまいましいクソガキャ~、黙って聞いてりゃスカしたこと抜かしゃーがって。根拠ねぇ気取り見せてッとタメになんねぇぞ、こっちきやがれッ!」

頭から湯気出し凄むチンパンズィ岡っ引きの前に突如ズィッと現れる1本足立ちのポメラニアン2歳メス、名前はゴードン2024。

「見て見てッ、ほらほらほらッ!。こんなにッ、こんなにも1本足でッ!」

ゴードン2024はフラ立ちながらも1本足のまま横断歩道を渡り切るのであった。

へえ。ホントに?。

ミルクポォシオンがゆっくり。

赤みを帯びたコハクに非日常の光景を描き始める…。

カフェ空間の真隣は「1DK」の領域。

レディースアパレルゆえ彼女たちの笑い声がかすかに聞こえてくる。

時折、低いダンディな男の声。イタリア語のようだ。

もうすぐ到達する。

どこへ?。

誰がだよ。

え。

ええッ?…。

それって、いつからだっけ。

女子の好きなもの。

女子が好きな光景。

女子が女子たるゆえんを再認識する瞬間。

こういうのを見た時でしょ。

もう何も説明する必要はない。

一目瞭然とはまさにこのこと。

柔らかくて甘さひかえめ。小ぶりで上品なリンゴのタルト。

パイの固さをある程度たしなみながら。

クチドケの素晴らしさ。目を細めずにはいられない。

お・い・し・い……。

そのあとの言葉を飲み込み、目を閉じてじっくりと味覚の余韻に浸る。

質の高いナッツ。甘酸っぱいベリー。新鮮なオレンジ、そしてキウィ。

何もかもが目に染みる。

どれもこれも初々しい。

皿の上が瑞々し過ぎる。

「幸福」ってこれのことだな。

今だけはそう結論付けて構わない気がする。

濃厚なミルクジェラート。

バニラジェラートにしなだれかかるホイップクリームのささやき。

そのヒソヒソ声は、確かにこう聞こえた。

俺たちって非日常なんだってサ