味の色どり万華(まんが)

八ッ山通りの居残り連でカエルといっしょにハヤシライスをケロケーロ!

クァスタードめし326

品川駅近辺、海岸通りあたりをスキップしながら熱風浴びとったらだネー、食肉市場水処理センターの壁面にアミャガエルのレリーフを目撃しドシッ!。

そ~きゃ~。品川宿あたりでカエルっちゃ~【居残り連】をおいて他には考えられニャあッ。

コイツァ~本日イマドキきっぱりと居残り連でランチをしろぉぉ~というお告げに違いニャあ~。

「そだそーだ!。行けロケーロ!」と甘くもない苦(ニガ)カエル!。

なわけで、すかさずカワズ (カエルの別称) 飛び込む水の音だべ。居残り連へと到着ッ!。

久々に見ても、相変わらず明治時代キャ?!と思われる時代錯誤的佇まい(築80年以上)にしばし全身硬直。八ッ山通りの路側帯トーテンポオルと化す。

コッテコテの古び切った日本家屋!。

これがイタリアンレストランだとは知る人ぞ知り、知らない人が聞いたなら

アラマアすてき!。オヤマアみごと!。イヤハヤまじで?。

店名の【居残り連】、その由来が知りたいピトは当ブログ6ページ目の【居残り連】実食ルポ第1弾を。そこで書いとりまシュからソッチを見てくらはい。

マ、とにもかくにも本日でさえ、木戸入口ではカエルしゃん達がケエロケロとお出迎えッ!。

店内に飾られた招き猫。その隣には、右耳をふさいでボクちゃんの挨拶が絶対に聞こえないようにしているアミャガエル。

だが妙だ。フツー両耳をふさぐ方が目的遂行へ近いのではないか?。

そんな疑問に納得のいく回答を見いだせないまま階段を上がる足取りは重い…。

辿り着いた二階。既にランチタイム(11:30~13:30)の喧騒は去り、終了46分前の今、客席を埋める者はボクさんおいて他になし。

つまりは独占。事実上の貸し切り。お山の大将であり大海の漂流者、といったところか。

いったところじゃねぇよ。なんだコイツ。

ふと、かたわらの窓辺を見やればカエルの赤鬼が金棒持ってアワビの貝殻舟でポーズ。

アワビといえば「片思い」。「鬼に金棒」といえば完璧なまでに強い、の意味。

これら二つに「カエル」という要素を加味するとだネー、

「片思いに悩むものは金棒を売って金にカエル。手に入れた金で彼女を豪華なディナーに誘え」という掛詞(かけことば)となる。

なかなか重みのある意味深な飾り物を配置する店だ。ちょっと見直した。

何という時代がかった年季物の床であろーか!。この古びた板で店を立てたなら、間違いなくそれは花屋だろーが魚屋だろーが、しょせん床屋でしかないというオチ…。

非情な現実に涙ひとつ出やしなヒ。

二階にまで熱ッつ~い法事茶ポットを持ってきてくれたダンナにオーダーを告げ、

「阿呆(あほう)は寝て待て」

の格言通り、昼寝しながら高いイビキ。低いイビキをかいた翌朝は決まって雨…。

そうこうするうち前菜のサラダ&スープ。

サラダ…。なにこれ。この茶色いの何。

恐る恐るチョコチョコつまむうち、次第に明るみとなるサラダの全貌。

サニーレタスと水菜を組み敷いていた茶色い物の正体は、ドーやら鶏のツクネ!。

その上から大根おろしと挽肉、炒め煮されたタマネギの薄切りが乗っかってるのだジョェ。

それって薄い醤油味。初めての味わいに新鮮さを覚えたヨーン。

そーいや、この店って創作料理の店だったっけ。

小さめに切ったニンジン、大根、タマネギ、ゴボウ、粒コーンの入った塩味濃いコンソメスープ!。

かなりゴボウが主張してて黒コショウがキリッと全体を引き締めてるじゃ~ん。しょっぱいけど美味し過ぎで飲み干しちゃったゼーン!。

こーゆーのが毎日日替わりで出てくるんだからネ、ご近所で働いてる皆様も飽きずに通えて幸せちゃ~ん♪。

スープで胃の袋が温まったせいか気持ちにゆとりが生まれ、さっき見えていたカエルの鬼、実は一寸法師と見間違えていたものと判明した!。

気持ちにアセリがあると、見える者も見えなくなってしまうという事実…。恐ろしい…。

▲アサリのパスタ(サラダ、スープ付き)

1200yen (税込)

オーダーしていたボンゴレロッソ到着!。殻付きアサリが一杯入ってるジョェ。

トマトソースはニンニクのパンチが効いた濃い目の味付け!。オリーブオイルもたっぷり使われてて萌え~♪だヨオーン!。

アサリはふっくらした身が美味、麺はちょうどい~固さ。粉末のバジルが振られたトマトソースがたっぷりだったもんでー、最後まで贅沢にパスタに絡めて食べられたのは吉。

大吉よかい~んだよ、吉って。

かなりオイリーで濃い目のトマトソースながら味に深み有り、アサリの旨味もプラスされてガツガツ食べ進む手がモー止まらん!。

「物を漁る(あさる)」ってあんまいい意味に使われニャーが、「アサリ」は「漁り」からきてんだジェー。こまごま砂ん中かきまわして採るもんだからー。

オホホな気分はその後も数日続き果ててしまった。そのことがボクを再び居残り連へといざニャう。

この日は終日曇天、ドンテンで湿度MAX亜熱帯。

蒸し蒸し。蒸して発する蒸発な日。

見てくらはい、この建物。ぐっしょり汗かいてへばってんの分かるッしょ?。

一階窓辺。店前の八ッ山通りを見つめ続けるカエル共和国のW王子。

グリム童話だったよネ~。カエルに変えられてしまった王子様のお話。

教訓:「守れない約束はするな」

ちうことはだナー、大酒くらって閉店しても、店に居座り続ける客らに対する物言わぬ店側のホノメカシなのかも~。

「あと一杯飲んだら絶対カエルから~」ってね~。

▲ハヤシライス(サラダ、スープ付き)

1100yen

本日の日替わりランチ、3種のうちハヤシライスをチョイスしたー。

他のがなんだったか忘れたけどモー、ここってサー、通りの店壁に本日ランチがミニ看板に書かれて風になびいてんのがイイよねー。

結論。ドドめっちゃおいしーハヤシライスであったああああああーッ!!!。

牛肉はあり得ないほど柔らか~に煮込んであってハヤシのルーと相性1000%!。

牛肉は基本に忠実な細切り。それを「ハッシュド・ビーフ」と呼ぶ。

炒めた牛肉と玉ネギをデミグラスソース、トマトピューレ、赤ワインで煮込んだものがハヤシライス。

てことは、ここのはトマトピューレをあんま感じニャーからデミグラス優勢の一品か。

牛肉の柔らかさからして赤ワインはたっぷりお使いなすって!な感じ~💛。

ちなみにレストランメニューに「ハヤシライス」「ハッシュド・ビーフ」ってあるけどもー、どっちも同じ意味なんだよネー。

「うまそーじゃないの~。オレってハヤシならぬ森に住むモリアオガエルですけど」

「じゃあモリライスの時に来たらー、ひとくち食べさせてあげる。それじゃダメ?」

「絶対にダメェ~!」

ハッとして振り返ると泣きぬれた顔を上げボクちゃんを見すえるバク2歳半の姿が!。

「どうしてダメ?」

「だってオマエ、この店に行くって誘ってくれなかったじゃないかー」

トマト自体を使うのがビーフシチュー。トマトソースを使うのがハヤシライス。

ここのはトマトソースよかデミグラスソースを多用とみた。酸味が弱くってマイルド、デミグラスのコクが牛肉の美味しさを引き立たせてリュ!。

もち、姿消失の玉ネギのスピリットは今もなおルーの中に生き続けているのだー。

前回記事で登場した「見ないカエル、言わないカエル、聞かないカエル」の後姿こそがコレだー!。

外に出たら入店時には気づかなかったこんなものが!。