カスタドめし195
少しずつ日が短くなってきてるネヘ。
雲もまだ何処かに夏のにおいを残していて、力強かったり。
冬に向かう侘しさ残して何処か心もとなかったりね。
マ、いっか。
ボクちゃんに過ぎ行く時を止められるわけじゃなし。
成る様にしかならないってことで。
本日も、大人の清く正しい納得感が凄まじいほどス・テ・キ💛。
緑ヶ丘駅すぐそば、大蛇通りにソコは在ったヨ。
オオヘビ通りは奥澤神社のお練り行事で有名だネー。
イカニカ・プライヴって喫茶店?。
?マークはココが全くソレらしくないから。画廊のよーな、飲食店のよーな…。
おそるおそる重いドアを押シュ。
14時20分。店内に人影なし。
3歩足を踏み入れて奥から店主の顔。
互いに無言でボクちゃん着席。
水とメニューが置かれる。
店内には極く小さく音楽が流れていリュ。
にもかかわらず、店内は水を打ったよーな静寂、
といった錯覚、幻聴を覚えてしまうのは何故ニャんだ。
カレーライスを注文。
カレーライシュが来るまで店内を眺めて過ごシュ。
壁の抽象画は販売しているよーでシュ。
店主が描いたものでしょーか。
10分ほどが経過。
画家のアトリエに居るのか?。
自分が今どこに居るのかよく分からなくなってきた頃、
カレーライスとサラダが到着。
CAFEの名前は “イカニカ・プライブ ”。
“いかに最重要であるのか?”
“一番大事って、どんなふうにだ?”
っちゅーよーな意味合いのネーミングっス。
では、ボクちゃん個人、答えていわく、
「いかに、いかように、ボクちゃんらしく、であるか。
それが最重要」
月並みで申し訳ニャい。
▲カレーライス レギュラー (サラダ付)
1200yen ハーフ:600yen
なんという奇妙な雰囲気をたたえる皿であろーか。
カレーのルーでこさえたかのよーな。
前近代的な物言わぬ皿だジェ。
カレーの量の少なさが目につく。
“ 質素 イズ 最良 ”。
壁が耳元で耳打ちしたジョ。
ひとこと返そうと空気を吸い込んだら
壁のどこかのキャンバスが唇に手を当てて
“シィィィィィィィィィィ……………”。
カレーをひとくち、ふたくち。
いっこうに辛くない。しいて言えば、辛さ12%…くらいかい。
具材は、わずかなひき肉の混入。ゴボウとレンコン (季節の野菜) のカケラ。
分かってる、分かってる。
つつましい芸術家は多い。そのお宅にお邪魔したからにはネ、
郷に入れば郷に従ヘ、ッてネー。
分かってんなオマエ
と壁棚のベアが早口。すぐ黙り知らん顔。
ぷらねたりうむ、の丸屋根。
それは白米と雑穀米の混合物であった。
かなりルーが少なヒ。
スプーンでルー溜まりの深さを探り、注意深くメシとの兼ね合いを計算。
はんはん。だいたい配分が分かったジェ。
こんな感じで、この倍の量が入っておりまシュた。
それらは柔らかい。固くない。
カレーは運ばれてきた時点で人肌。
食べ終わリュ。
カラの皿を見下ろシュ。
最初から何も起こらなかった (食事が) 、かのよーな食卓。
それはとても奇妙で、少しばかりクスクスするよーで。
「ごちそーさま」
ボクちゃんの声に返るべき声は静寂だったが。
ああ、そうか。
シャイなお人のカレーを食べたんだニェ、ボクちゃん。
そホいえば……確かにそんな味だったヨ。
雲に呼びかける人の声は、
いつも ヒ・ト・リ・ゴ・ト。