味の色どり万華(まんが)

梅屋敷きりん珈琲で厚焼きたまごサンドだヨーン!

カスタードめし264

先だって西馬込のシュヴァルCOFFEEでプリンを食べてた時、目の前に飾ってあるキリンとバッチリ目が合った。

このお方いわく「オミャーは蒲田のきりん珈琲にゆくがよいよい。そこにはオレの又従兄弟(またいとこ)がおるでよ。その者にオレから最大のハローを伝えてくるがよいよい」。

ハハッ!。ボクちゃんは涙ぐましくも深々とコウベを垂れ、約束の盃をかわしたのであった。

西馬込キリンに告げられた場所へやって来たのは3日後。この喫茶店、【きりん珈琲蒲田梅屋敷店】という名称だが、たたずむ住所は何故だか大森西7丁目。

蒲田であり大森でもある。一挙両得な濡れ手にアワ攻撃。見事なキッチャ店だ。

月曜が定休日で営業時間は7時から20時(土曜日曜は8時半から)、テイクアウトは14時から19時半。

朝7時から営業とは正にパン屋さん並み!。出社前の一杯のコーヒー、厳寒期には涙が出る人も多数でしょーネヘ!。

ボクちゃんが到着したのが火曜日昼2時開店5分前(14時開店は火曜のみ)。5分間の寒さ我慢大会を終えたところでお店開店!。

なんでそんなに早く来たかってゆーと、このお店は超人気店だから確実に入店してヒトサマの迷惑にならぬよー店内を撮影しよーとすると、当然開店と同時の入店ってことになるんニャ!。

こだわりのモーニングセットは開店7時から10時半までのお得なお時間限定セット。

厚焼きたまごサンドのセットなら720円で、小豆トーストなんかにサラダとコーヒーが付いたセットなら何と600円で食べられるヨーン!。

皆シャンお得狙いで押し寄せちゃうからネー、やっぱ7時入店で正解ですわねオホホ。

モーニングセットから新たに始まるランチまでの空白は1時間のみ。

ランチタイム開始は11時半から13時半。サラダとドリンク付きでまたまた大混雑アゲイン!。

んなわけで本日はランチタイムのない火曜日、お得な金額ではないけどヒトケのない店内の撮影が出来るんだジョ。

入口右手すぐに設置されてるコーヒー豆焙煎機のガアアアアアーッ!!!っという比較的大きめな音に歓迎されつつ店内奥へと進むべ。

電動ミルの対岸に積み上げられたコーヒー豆袋がシブい。

灯りの網目が壁に投影されてステキな壁紙を形成しとりまフ。何かやたらイヤされるネー。

TVで時々サバンナに居るキリンの姿を見かけるけどサー、キリンて必ず日向に居るんだよナー。サバンナって滅多に日陰ないよネー。たとえあっても首長のキリンに身を屈めるのはムリ。

暗い照明のこのお店のキリン達だけだニャ~、薄グラ日陰で暮らすのはー。

おひとり様はカウンターへ、と云われなキャったものの、一応気を使ってカウンター。

目の前で忙しく立ち回る女子二人の姿、コーヒー棚にさえぎられて良く見えニャあ。

チうことはボクちゃんのお顔も見えにくいわけでー、ゆったり落ち着いてオーダーが届くの待ち受けていられるってわけだー。

もうX’masではないけどネ~、お店はとっても暗いから深紅のクリスマスツリーは映え的にはズ~ッと必要だネヘ~。

「お前が来るって聞いてるぞよ」

唐突なるケアレスウィスパアにハッと顔を上げて右を見ると、アア、例の又いとこってアンタなのキャ?!。

「そおだぁー。此処はお客の希望通りの珈琲を作って飲ませてくれるトコなのに、何でオミャーは本日のコーヒーなんか注文してお茶を濁すんだ~?」

オレは返す言葉もなく、うなだれて唇を噛んだ。

そうか。そうだったのか。全て謎が解けた。

完全オーダーメードの自家焙煎コーヒーを提供する店、それがこの店の正体だったのか。

時すでに遅しッ。酢ですでに米は酢飯ッ。

それはともかく、眼前に並んだコーヒーカップはどれもこれも味わい深い物ばっか!。

オーナー女史の出身が名古屋なもんで、食器類は美濃焼が使われているんだとかー。

さっき隣に座った人のカップもなかなか味わいありラ~。

▲厚焼きたまごサンドの単品 650yen

キンピラ、明太子、チーズをトッピング 

全部で350yen

この厚焼きたまごサンド、提供されるまでに20分くらいの時間を要したー。

作り置きをしてないので注文が入って初めて厚焼き玉子を焼くんだヨーン。

当店の主力人気メニウだけのことはある。少々なら待ってもイージェと、大半の人がコレをば注文している。

よーやく出来上がって運ばれてきたソレは、皿ではなく小型の木製脚付きマナ板(高さあり)に乗せられていた!。

割と寿司屋で見かけるヤツで鼻緒のない高下駄にも見えるところがおくゆかしい。

闇に浮かび上がる厚焼きたまごをジィ~ッと見つめてみる。

しっかりと焼かれた食パンに、これまたキチンと焼かれたパンよか遥かにブ厚い卵焼きがサンドされてるヨヨーン!。

あとでジックリ食べてみて分かったんだけど、この食パンは厚焼きたまごを美味しく食べるために選び抜かれたシンプル食パンなんだってこと。

ボクちゃん座るやや右手カウンターの上に黄色い生命体ミニ人形。

ここはきりん珈琲なんだから、この黄色いのは紛れもなくキリン、と迎合してもイーけどネ~。

首のないキリン……。左の二匹ははどちらかといえば二角獣ユニコーンだとして、右に転がってるのは最早そもそも走行出来るのか。

などと独りブツブツ考えていると、「アイスコーヒー、お待ちど~様でした」と、背後から消え入るような声!。

今回、たまごサンド用に欲張り小僧のボクちゃんが選択したトッピングは3種類。全部乗せ!。

ただでさえブ厚いたまご焼きに具材を3種もワラワラ詰め込んだから、ますます高さも出てご立派リッパ、具材はみ出てコンニチハ~もミヤコで錦を飾るにふさわしー結果!。

これまた、じっくりと味わってみて痛感したんだけど、たまご焼きはトロ~リタイプではなくシッカリと火が入り焼き込んであるタイプ。であるにも関わらず、食感やわらか、優しくも懐かしさ溢れるたまご焼きであることが爆発的に判明した!。

このサンドは真っ二つに切り分けられて提供される。

そぉっと箸でオオプンしてみるとだネー、厚焼きたまごの切り口からはキンピラ、明太子が顔を見せ、とろけたチーズがビイヨヨォンと伸びてくるぢゃなヒの!。

厚焼きたまごの中には茶色い甘辛ダレがタップリンコと蓄えられていて、コレが持つネッチョリが具材らをひとまとめにしていると実感したジェ。

パンより圧倒的に量の有る具材が神秘的な輝きを放ち、それはあたかもダイヤモンドの輝きをも彷彿とはさせない。そこまでじゃない。ムリ。

とにかく、その甘辛ダレは次第にジックリと滲みだしてくる。目の前にボクが居ると知りつつだ。

食べてみると超おいしい!。味が濃すぎるのでは?と疑ったタレはマイルドに甘く、そしてマイルドに辛く、総じて丁度いい味覚で完成している。

なぜか。それはだネー、ふっくらと厚く焼かれた卵自体は味付けされていないため、トッピングと甘辛ダレの濃い口を見事にふっくらたまごが吸収してしまったのだー。

▲日替わり珈琲 (アイス) 650yen

日替わり珈琲は、HOT、ICEともに各々2種類あり。

おねーさまにお伺いしたら「一つは軽めで酸味あり、もう一つは濃い口で苦みあり」

この日はガツンとしたコーヒー気分だったのでアッシは迷わず後者を選択したのヨ。

店内は暖房効きまくり、ボクちゃん厚着重装備で突如首元が汗だく!、ひえええええ!

でアイスコーヒーにしたわけなんだ。

提供にしばし時間がかかるのは、コーヒーにこだわりが多く、挽き方、入れ方に力を入れているお店ならでは。

ひとくち飲むと、品の有る苦みがヒタヒタしずしずと押し寄せるよーに口の中に拡がる。

香りが奥深く、何ともあとくちが軽い!。これにはコーヒー通を気取るボクちゃんもドキモを抜いたジェ!。

苦みや深みを味わえるのに、重たくはなく飲みやすい!。こうゆーコーヒー、アタシったら初めてヨンヨン。

このお店は自信満々の新鮮な豆を挽いて、それを丁寧に入れてくれるので豆の味を存分に味わえる一品を楽しめるのネーン。

洗面に立ってドシッ!。

凄ッ。

こんなん初めて見たべ!!!。

おや?、ニャにニャに?。

“その時が来れば 花は必ず咲く”

おおおおおお~。

最後に。きりんというネーミングはどこからきたのキャ……。

推察シュるに、キリンの足跡がコーヒー豆にそっくりだからじゃね?。

オーナー女史に聞いてみたかったんだけど、ボクちゃんの頭のキレがバレちゃうのもなんだしねー(爆)。