カスタードめし486

自由が丘にあるピッツェリア【ラスタティオーネ デ ラ ピッツァ】は本場イタリアをもしのぐ本格的ナポリピッツァがド徹底的に味わえるお店としてTWOな人々の間では極めて有名だネヘヘ~。
何で本場をもしのぐのかってーと、イタリアはナポリでのピッツァ世界選手権で数多くの現地ピッツァイオーロ(ピッツァ焼き職人)らを押さえてTOP2や3にガンガンと入賞してっからだべぇ~。

そんなことを知らなんだ知らなんだなマッダームらは
「なぁに?パスタやってないのホ~?」
などと上から目線でプイッっと入口回れ右なんかしちゃってるんだジェェ~。
やあね。

だが、この店に幾度か通ったことのある人々も、この店のマジ素晴らしい特筆すべき事実には全く無頓着で、とんと気づきもしなかったりするとこがボカァ実に嘆かわしーと思わざるを得なヒんだジェー。
その事実とは???。
この店はだヨ、イタリアはシチリア島のある名家が制作するド貴重極まりニャー食器をほぼ独占的にコレクシオンしててダナー、あろーことかソレを出し惜しみすることなくお店で実際に料理提供食器としてガンガーンに使いまくってるっていう腰抜かしスタンスのお店なんだジョー!。
普通、カジュアルな飲食店って安物の食器しか出さないジャ~ン?。高級なの出して盗まれたり割られたりしたらたまったもんじゃニャーからーサー。

イタリアの古き良き時代から継承され続ける陶磁器の数々ったら、そのユニークさとファンキーさで今や世界的に愛好家を量産し続けてるんだヨーン!。
特にマジョルカ焼きは、日本の信楽焼だとか美濃焼、瀬戸焼、有田焼のよーにバッチグーな大人気を誇る陶磁器、食器なんだネーン!。
ん?。日本じゃほとんど無名なのはナジェだー???。
答えは簡単。イタリアがほとんど輸出してくんないからだー。
日本人が食器を愛でることに近年ほとんど興味を示さなくなったこともあるでせうがー。

▲イタリア現地の色々なお店で焼き上げられたマジョルカ焼きの数々
コロナ以降、ロシア・ウクライナ戦争勃発の影響なんかで増々輸入が制限されるよーになったことも大きいのだー(イタリアのマジョルカ焼き最高峰のデシモーネ家と親交の深い『ジラソーレ』(中目黒)の女性オーナーと話してた時、彼女がそう嘆いておりまふた)。

▲店内に飾られた八代亜紀様の直筆色紙
美術家で骨董品に目が無かった故八代亜紀シャンもこのお店の大ファンだったー。
近くに事務所があったこともあってだヨ、度々ココを貸切ってピッツァと食器を楽しんだって話だべー。
前置きが激しく長くはなったがー、なわけでー、今回の記事はーボクちゃんが大好物な当店のフィーキピッツァ(イチジクのピザ)を何度も何度も来店のたびに注文しー、そのたびに愛でたマジョルカ焼き老舗(家名は内緒にされているのでここでは書けないー)の食器の数々の一部を紹介してゆく趣向だー。
なわけでー、イチジクピッツァ、イタリア陶器に関心のないお方らはプィッっとブログから離脱しておくんなはれシクシク36~。

▲他のピッツェリアではほとんど食べることの出来ないいイチジクと生ハムのピッツァ
『フィーキ』 2600yen
夜にしか出さないコレをだヨ、昼11時45分のランチタイム、ボクちゃんのために特別に出してくれたお店の粋なブラザー達に大感謝ヨ~ン!。
しかもドリンクセットにまでしてくれたのであったァァァーッ!!!。

わずかなモッツァッラとリコッタチーズの塩気にほんのり甘いソフトミルキィ~なイチジク。
双方が混じり合って強感動な味わいをもたらしているとこへだネー、きわめて薄いシースルー生ハムがオブラートのよーに絡みついてビビッドな別種の塩気を参入させるんですぜダンナー!。

ともすればドルチェピッツァ、だがだがしかし、3歩手前で踏みとどまるは奥ゆかしきイチジクの品の良さか?!。
何ゆえピッツァにイチジクなのキャ、ソイツが食べてはじめて分かるナゾナゾ崩壊。
深く複雑な味わいはイタリアンイチジクゆえキャ?!。
そーだそーだ、そーに違ヒない!とチャッチャカ生ハムをどけてイチジク団の全貌を見て見よう!。

ウ~ン!
やっぱしこれはイタリアンイチジク!。
日本産よか小ぶりだからすぐ分かるっちゃ!。緑色の皮と黒紫の皮の2タイプがあるんだネッ。
イタリア語でイチジクはフィコ(FICO)、複数形でフィーキ。皮ごと食べられるのはあまりに皮が溶けそに柔らかいから~♪。

果肉は濃密にジャムさながらの甘さを誇るものが多いけど、このピッツァに使われてるイチジクの甘さはほんのりしとやか、きっと熟れ頃手前なーのネ~。それはそれで絶妙な旨さ。
食感ふわっふわのフィキフィキ、とろけそーでとろけニャい歯がゆい美味さッ。
ソレが噛んでるとチーズの中に埋没してくサマ、とってもオモロイ!。

そんなハカナゲ食感のイチジクにだナー、シャクシャクした硬め食感のピッツァ生地が香ばしくも融合するフィーリングはなかなかの醍醐味!。
生地の焦げ目がまたお上品なイチジク王妃に合うこと合うこと!。

たッ、
食べ出したら止まらんッ!!!。

ふと見やれば使い切りハチミツ(無料)の入った保存用陶器もさりげなマジョルカ焼きッ。

アジヘンでかけてみたハチミツ!。
旨すぎて腰が抜けるッ。
クワトロフォルマッジよか数段上の味わい深さはイチジクの存在ゆえ。

ハチミツ+イチジク+生ハム+モッツァレラ+リコッタ。
この最強タッグにだネー、歯ごたえあってモッチリのピッツァ生地が加われば正に鬼にカネボウ、フォー・ビューティフル・ヒューマンライフ!。
「何だとこのクソガキャー。鬼にカネボウだぁ?。あんまヘタ打ってっとためになんねえぞアア?。こっち来いッ!ヤキ入れてやるッ!!!」
懐からギラつく十手引き抜きボクちゃんへにじり寄ろーとするチンパンズィ岡っ引きの銭形平日の左足首に突如現れ納豆をなすりつけるベージュのチブル(フレンチブルドッグ)こそゴメンネジロー2歳!。
「ホゥビューテフリ納豆ライフ」
夢見るよーにつぶやくと、卵を割って銭形平日の頭上からその左目にシロミ垂らすゴメンネジローのマジメ腐った顔が可笑しい。
だから何?。なにこのエピソード。

シチリア島ならマジョルカ(マヨルカ)焼き!。カルタジローネはマジョルカ焼きの街。
島だけに魚介をモチーフにした絵皿が多数存在してんだネーン。
この絵皿はマジョルカ焼きでボクちゃんイチオシのある老舗名家の作品!。
大胆で躍動感あふれる筆さばき、魅惑的な色の組み合わせ、何もかもがファンキーでフランク!。

フイ-キピッツァが乗ってる皿自体は白色無地。
その代わり添えられる取り皿がカラフルで対照的ッ。

ピッツァが忍者の雲隠れ術のよーに絵皿に埋没しちゃうほどの色彩融合ッ。
まるでイチジク柄の掛布団かけたオサカナのよーだべ。

絵皿を愛でながら最高のイチジクピッツァに舌鼓ポポンポンな至福のひとときであった!。
〆はもちろんイタリアンコーヒー!。
見ての通りしっかり苦み走っとりますたいッ。角砂糖1つなんざ入れたってアンタ、歯なんかちっとも立ちやせんぜ~。

なことボヤいてるうちに早くも次回ッ。
味をしめての翌日再訪ッ。イチジクピッツァ2度目ッ。
今回のマジョルカ焼きはとっても可愛くってラグジュアリーなオサカナのカトラリーレスト!。

ちなみに遅ればせながら、店名の長ったらしー「ラスタティオーネ デ ラ ピッツァ」ってどーゆー意味なんだぁ~い?のお答えは、
“ピザの駅”。
は?。ますます意味不明。
実はこのお店の真裏が線路(東急大井町線)。駅のすぐそばのピザ屋だからこの名にしたんだって!。ハッキシ云ってコケてニャーか?。
日本人は覚えにくい長ったらしー名前に拒否反応示す習性あっからー、こんなんじゃ誰も名前覚えてくんないヨッ。それでもあえてこの名にしたっつーイタリア語の意味がコレ?。

気を取り直して話は再びピッツァへ。
コッチは相変わらずの強烈爆ウマ!、初回の感動まったく色褪せずッ!。
バクバク食べてアッという間に完食ッ。帰り際お店のブラザーが笑いかけながらボクちゃんに
「また明日ッ」

さすがに3日連続の入店はこっぱずかしく3度目のイチジク入店は翌週ッ。5日後ッ。
今回のマジョルカ焼きは「ソロ ヌジェ」(ソロノイ スルヌジェの略) のネーム入り!。
ソロノイはこのお店の姉妹店(都立大学駅)ピッツェリア。その名前が皿に入ってるってことはだナー、コレがソロノイのオーダー絵皿だってことだべ。
どーりでソロノイの入り口前の棚では新作マジョルカ焼き陶器が常時販売されとるんか~。
このヒレなしの大胆デザインのお魚もなかなかのインパクト!。

ううう、うまそ~。
今回の生ハムは前回のとは明らかに種類が違うジェ~。
食べてみたらやっぱ全然違ふッ。
前回のよか歯ごたえがあって塩味が強い。コッチもなかなか好みかもッ。

イタリアはカプート社の小麦で焼き上げられた焼きたてピッツァ生地の香ばしさがムァァッっと立ち上って来るヨーン。
この瞬間がなかなか好きッ♪。
…………。
隣のお客ハンがこのピッツァ見て不思議そーな顔しとりまふ。
まーね。メニューに出てないから~♪。

完熟のイチジク。
ドライチジクのプチプチ食感はトーゼン皆無。
イチジクはどこもかしこも溶けそーに柔らかヒッ。
イチジクったら多少と言えども加熱すっと水分が減って糖分がその分凝縮されンのよネ~だ。

なァ~んて言ってたら早くも4度目のイチジクピッツァ来店ッ。
今回は若くてかわゆらな女子スタッフが「これなんかどーだべ」とコレを。
確かに。めっちゃイ~やん。
マジョルカ焼きの工房はシチリアに数え切れんほどあるがー、大抵のは昔ながらの絵柄を継承してるっちゅータイプ。つまりは新しきオリジナリティーに関心なしッ。
そんな中でこーゆーのを繰り出してくる工房はひときわ神々しい輝きを放ってるって思わニャーかッ?。

タコがピッツァに群がるの図。
イタリアンピッツァ、パスタ、派手で明るい色使いな皿ほど目で食べる美味しさ爆発だね~。
無地の皿だとイタリアンな雰囲気も臨場感ゼロっショ。

のびのびとした、たまらなく自由なストロークで描かれたタコッ。
呼吸を止めて一気に線を引いてるネッ。タコのフォルムが微動だに震えてニャいとこが描き手の熟練なとこだべ。

アップでごらんくらはい。
イチジクの柔らかさ、甘味、生ハムとのコラボがいかに旨味を引き出してっか、だいたーい想像がつくショットやおまへんかッ。
皆シャンもぜひ来店してコレを味わってみてくらはいッ。
イチジクの季節は6月上旬から10月下旬(イタリアの)だっからサー、その期間におこしくらはいネッ。

執念のごとくに6日後に5枚目のイチジクピッツァかもーん!。
ウ??!。
…………(全身に悪寒と冷や汗ッ)。
イッ、イチジクが細かく刻まれてるッ。しッ、しかも量もこれまでよか少な目ッ!。
うううううウ~ム……。もしやしてボクちゃんのイチジク襲来攻撃にストックがソコを尽きかけたのキャッ?!。
仕方ニャいッ。夜のピッツァを昼に出させてドリンク付き価格にまでしてもらってるんだモーン、ありがたーくシミジミと頂かせてもらいまフェ。
フェフェフェッ(いうが早いか不覚にもドッと湯水のよーに溢れだす涙ッ)。

今回の取り皿はコレ。
かわゆらしー。ジュリエッタ(イタリア語で少女)のよーラ。
でもコレは現地あっちゃこっちゃのマジョルカ焼き工房で頻繁に見かける絵柄だ~。
すなはち、昔っからの絵柄をミナハンで共有してるっちゅーヤツ。
昔ッてどんくらい前から?。それはだネー、マジでルネッサンス期の頃からだッテェェー!。
でもこーゆー絵柄、日本じゃ女子ウケするよネ~。「ワァーかわいいッ!」って店内でよく歓声上がってンのを聞くジェ~。

もの悲しいメロジィが流れるちっちゃく刻まれたイチジク……。
ボクちゃんのとめどニャくホホ伝う涙を、そっとぬぐい取りなはいと言わんばかりに添えられた生ハムチーフ……。

なんか……。
行くたんびにイチジクがどんどん小っちゃくなってく印象だジョ~。
グススン、グスンッ。

こんくらい小粒だとイチジクの味をあんまベロチンが認識出来ニャいのホホ~。
桃とすり替えられても分からんッ。
オマケのルッコラも少なッ。

だけどもがー、食べてッと総じて旨すぎッ。
これまで食べてたイチジクピッツァの思い出を脳がリフレインしてっからだと思ふ。
でも待って。それってもしかしたら……もの悲しい作業?。

イチジクの味覚を明確化するためにだナー、捨て身でかき集められたイチジク群を見よッ。

これ相当いいネッ。
好みのチトも多いんでニャーか。
マジョルカ焼きは「錫釉陶器」(すずゆうとうき)っていってだヨ、素焼きテラコッタに真っ白なスズユウかけて作られる食器ニャんだー。
んでもってそれが完全乾燥したらだネー、顔料で色付けー、そしたら高温で一気に完成させるのヨーン!。
この皿にも「ソロノイ ヌジェ」のサインが。

ピッツァ生地からバア。
「マジョルカ」の由来はスペイン。
スペインのマジョルカ島経由でマジョルカ焼きはイタリアに伝来したってサ。今じゃー世界中の陶器工房で造られてるっちゅー人気ぶりッ。
日本で買うと相場が7000円以上。だったらシブい日本食器買うわ、ロイヤルコペンハーゲンにするわ、な人々多数はごもっとも。

そホしてコンニチこの頃、遂には6回目のパラノイア・イチジク・ピッツァ紀行!。
ホウ。これもなかなかなオトト絵柄ッ。
親しみ深くってフレンドリーなシチリア人の気質がにじみ出てるお皿ではニャーか。
シチリアってマグロの水揚げが多いのよネ。これマグロかな?。
これもソロノイヌルジェ、略して「ソロ ヌジェ」のサイン。

今回はもしや……、と息弾ませて入店したものの、やっぱイチジクは千切りでのご提供ラッたァーッ!。
ビエーイ!!。

でもウマッ。
また来ちゃうもんッ。

ちなみに自宅でもムシャムシャ~♪。