カスタードめし186
♪ 暑い日差しは去り 夏が駈け足で 帰る
けだるい跡を残し 九月は 遠ざかる
などと、誰かの歌を口ずさみながら暴走スキップを繰りひろげるボクちゃん!。
アーそうだよおお~、自由が丘のパンの田島に再び行っちゃうんだよオ~ン!。
パンの田島さま、週7日営業!。朝から晩まで粉打つ響きぃ~、8時から19時まで。
なんて働き者!。ボクちゃんたら、猫背で居眠りでもないのに全く頭が下がっちゃうヨ!!!。
この店は、焼きたて、揚げたて、作り立て。の3拍子タテをうたい文句に。
壁のお品書きをミリュと、おやまあ!。
今の作り立ては甘いもの系ばかりぢやあないの。
前回の来店時と同様、奥の木造教室に足を踏み入れ、たちまち昭和初期の学童へと変身シュる。
右手の窓越しに先生様の後姿が見へる。怖い先生だ。
今日は宿題ちゃんとやってるから心配ないジェと武者震い。
なあ~んてロールプレイ、ボカァ大好きだあ~。
生徒のいない静寂の教室。子供たちの消えた声。
チッ、チッ、チッ、
と、絶え間なく舌打ちを繰り返し続ける壁時計の圧倒的存在感。
その異様で極端な光具合。
お前はただの時計様ではニャハのか。
大きなまっしろいホットケーキ帽に、大きな真っ白いマスク、真っ白いかっぽう着の先生方が出入りする職員室。
この部屋は職員室でありながら、一切の生徒に入室不可を課してヒる。
なジェだ!。
この部屋の中には一体何が…………うわあああああああああああーッ!!!。
▲期待に胸ときめかさずにはおれない、ツナとちくわの磯部揚げ
三五〇円
スーパーの総菜売り場で買ってきたチクワの磯部揚げ、カッチコチでガックシきた経験てアルアル?。
田島サンちのコッペ総菜は揚げたてってことだけど、実際どーよって、これまで興味津々だったのよネ。
このチクワ磯部揚げ、もちろん揚げたてじゃなかった。
仕方なくボクチャンが自分の “挙げた手” をおろすのがせいぜいだったンよ。
マジな話、揚げたてじゃないけど、カチコチのむなしー系ではないジョよ。
なんていうか……ちょうどいい感じってとこ。
だって、揚げ物がアッツアツだと、隣の冷たいツナの立場ってどーよ。
敷き詰められたキャベツ千切り達の置いてけぼり感に情けもなし?。
みんな仲間、ワンチームだってこと忘れちゃヤダ。
あのねえ。アタシねえ……コレ食べてみたらねえ…。おいしいのよスゴク。
チクワがモッチョリしてて、弾力のある白身魚?って錯覚を起こすワ。
マ、チクワは魚のすり身なんだから、当然っちゃー当然なんだけどネ、
そンくらいムチムチして白身魚のテンプラって感じ。グレードアップップ!。
さらに、控えめな味わいの磯部揚げに、クセのあるツナがプラスされるんだから、モー完璧!。
白身魚のマネッ子と、シーチキンっていうマネッ子が手に手を取ってランデヴー♪。
このコラボの考案者、アンチャは偉いッ!。
▲田島ブレンドアイスコーヒー 単品二五〇円 パンとセットなら一五〇円
ホンマにドトールコーヒーはコッペパンにドンピシャ合ってマシュ!。
やや薄味を感じさせるコーヒーに甘味のあるフワモッチョのパン生地、すごくイイ。
パン生地にコーヒーが自然に染み込んでゆくよーな錯覚。
濃いカフェイン丸出しのコーヒーは、ケーキらとランデヴーどーぞ。
ステキねええ。
▲終戦のあと海の向こうからやって来た?、ジャンボフランクドッグ
三五〇円
チクワとツナがイカすとはいえ、とはいえ、それを食べながら何処かに肉肉しい何かを目で追う自分が恥知らず。
そんな自戒シーンを予測して、先に手は打っておいたべ!。
すなはち、ジャンボなソーセージ総菜のコッペ’23も同時注文しといたんだったあ!!!。
コッペパンの “コッペ” ってどういう意味?。だれしもが持つ疑問だべ。
生協のコープからきてるかい?って思った。生協でパン売ってるから。
とーぜん大ハズレ。
フランス語のコッペ(coupe、切られたの意味)からきてるんだと。
コッペパンには切れ込み入れるからー。笑えるのは、何でフランス語からとるのかねー。
終戦後、日本の食糧難にパンを投入しまくったンはアメリカでやんしょーが。
ソーセージ上のアリア、蛇行するマシュタハド、ケチアプが異様に食欲を誘う!!!。
極太ソーセ-ジのソーセージらしさ度数は完璧!。肉肉しい!。こうでなくっちゃネー!。
2個のコッペ、それぞれがレタスとカベツを従え此処に集う!。
田島のコッペは男でも1個でおなか一杯になる、との噂。それマジ本当!。
ボクちゃん、もう夕飯入ンない。
でも、お腹チャッポでもコーヒーと水は飲み飲み。
暑いから。蒸してるから。
前回の田島記事で、この教室って戦前の頃か?って書いたけど、どーやら終戦後っぽいイメージなのかも。
終戦後の復興時、学校給食用の米を作る設備もない日本に、アメリカから送られてきた小麦粉が救世主となったそーだべ!。
アメリカも余剰小麦粉をたくさん抱えてたそうで、お互いウィンウィン。
学校給食は、今みたく給食センターみたいなのが一手に引き受けてたんじゃなくって、町の小さなパン屋さん達が総出で各々引き受けてたってお話。
分断の真逆、日本人ひとりひとりが強固な一枚岩だった時代のお話。
二つの国で戦争があった。
忘れてる人と忘れない人と、知らない人と興味もない人がいる。
コッペパンおいしい。
でも、昔の人は口をそろえてこう言うとか。
「昔のはこんなおいしいパンじゃなかったよ」
でしょーねえ………………………。
飽食の時代を豊食大感謝に。
いましめまシュ。
帰りにふと立ち寄った水辺。
すでに、そこはかとなく寂しげな気配。
♪ 風 立ちぬ 今は秋
今日から私は 心の旅人