カスタードめし383
「ひゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~………」
「ぐだぐだ言ってっと………ウダウダるじょぇぇぇ………」
劇的猛暑のさ中、熱射の屋外でお仕事をされている皆様、本当に大変でシュね~。
くれぐれもお身体ご自愛くだシャいね~。
そんな日々の中、スリランカの労働者を描いたエッチングを思い出しちゃったべ。
そーそー、あれは五反田駅から徒歩10分、目黒川傍に佇むスリランカ料理店【アラリヤランカ】店内で去年の今頃見たものだったあ~。
なわけで、突如思い出したアラリヤへ久々に行ってみよーと、五輪真っ最中に出かけるという極めて金メダル的な強行に出たことをお許しくらはい。
よくよく見ると、
「毎度おおきに スリランカ食堂」ってローマ字だジェこれ。
なんか大阪と関係あンだろーねー、こーゆー看板掲げるッちゅーことは。
などと感動の波に襲われながら、風にたなびく店前のスリランカ国旗を退けつつ食べログ百名店に入店するのであった。
ウ。
冷房まさに神ッ。
釜茹で地獄から一転、金メダル決定の瞬間の選手さながらの絶頂感!!!。
「オミャーは前回のスリランカプレートでなく、今回はバナナの葉で包んだ弁当を食わんといかんキね。でないとオミャアは意気地なしのヘタレという称号を与えられるキ」と壁の水臭い牛。
なわけで、今回は「量が多すぎて食べ切れない!」とチマタで悲痛なウワサしきりのバナナ葉弁当を、遂にオーダーする決意を固めたのであったー。
入店して右側の2人掛け席へ。この写真はボクちゃんが座った席の右脇カウンター。
全ての物がキッチリ理路整然と配置されとりまフェ。目を凝らしてもチリ1つありまシェン!。男ばっかのスタッフ陣とは到底思えないミゴトな清潔感!!!。
なるほろひれはれ。女子に大人気のお店って納得だネーン。
入店12:50。店内にお客ハンが6名点在。なので店内撮影出来ず~。
ションボリとまではいかないボリション状態でバナナ葉弁当をオーダー。
すると、ほどなくしてスリランカ人スタッフシャンが
「これが本日のお茶、シナモンティーでござんす」。
軽やかな声と共にそっと置かれた温かい茶。確か前回はアーユルヴェーダ茶だったニャ。
食前茶とはニャ。しゃらくさいことをフェッフェツ、などとひとくち飲んでみたら
あらまあハッキリ!、おやまあクッキリ!と感じる甘みのあるニッキ味!。
スパイスティーで幕開けとはまっことスリランカ。漂うシナモンの香りに血行も良くなってきて急に食欲が出てきたジェ-ッ!。
来たッ。目の前に置かれた瞬間、心はたちまちスーパー野菜売り場。
慣れ親しんだレタスやキャベツに「ハロー!」って云いかけて思わず口をつぐむ。
知らないヤツだコイチュ…。
ちなみにこの図は、縛ってあったヒモ代わりのバナナ葉茎をナイフで切ってほどいた状態なの。
「スリランカ料理」ってなに?。
ズバリひとことでいえば、「アーユルヴェーダな料理」。
「アーユルヴェーダ」って「人ひとりひとりに合った病気予防を科学する」とゆー意味。
西洋医学、東洋医学とも違って、個人個人それぞれの生活習慣から病気予防法を割り出す科学。
世界最古の医療でWHOも認可してるってほどだヨーン!。
夏バテってるボクちゃんとしてはだネー、そのありがたいアーユルなんとかってので完全復活したいのレス!。
そのためなら美味しいものだって食べるし、おかわりだってする覚悟はあるのだ。
やあね。
前回の来店時に食べたのはスリランカプレート(1650円)。パスマティライスにだヨ、チキンかポーク、魚か野菜、いずれかを選んだのであったー。
カウンターにゃマトンの彫刻もあるんだけどネ~。
「ランプライス」って?。
オランダ語から英語化された派生語だってネー。「ランプ」は「結ぶ」。
え、じゃ待って。「おむすび」って「ランプライス」?。
そうだともコブタ。良く見抜いたね。
バナナの葉に包んで結ばれることからランプライスと呼ばれるようになったのだー。
だがしかし、だがしかし!。ボクちゃんには長身の緑ナメクジ、或いは緑タツノオトシゴにしか見えないってフツーに凄くないですか。
変わったとこではグリーンファルコン、アマガッパを着たダックスフンドてなことを申したりしやしてですな、テケテンテンテン。
「この落伍者がッ」
▲ランプライス〈ベジタブル〉
1760yen (食前TEA&デザート付)
人生初のランプライシュ!。初詣以来のオーダー快挙でもあるが!。ベジタリアン料理で肉は完全に入ってニャいッ。アヒッ。
ひと目見て素朴に思フ。〈ベジタブル〉つーか〈カシューナッツ〉。
そンくらい主張が日本の夏、カシューの夏ッ。
同時に超ひるむッ。ひるむ街の悪夢ッ。量多すぎはホントだった!。こここ、こんなに喰えニャいッ!。
全身がカアッと厚くなり額から冷や汗がジュワッ。
実は、ボクちゃんの後から着席した真隣の女性2名ったら同じランプライスを互いに頼んだんだけどー、先に来たボクちゃんの弁当見てドンビキしてたヨーン。可愛そーに!。
後の祭りを共に祝おうぢゃないのッ!!!。
ううううう~ん!。コレが噂のスリランカ弁当ッ。
スリランカ屈指のロティ職人との呼び声高いクサン氏を引き抜いて来日させ厨房を預けた当店だそーだけどモー、そんなありがたきお料理をワタクシメなんぞが頂けるとはマッコト目からウロコ、半魚人の涙ッ!。
ちなみにロティって、カレーと食べるナンみたいな、日本で云うゴハンみたいなものだとかー。
アーアーアーアー知らなんだ知らなんだー、
ホントに全くそーだったー。
ロティ職人って現地じゃ神。だって一般家庭人は小麦粉からロティを作ったりしないからー。ロティーは外で買ってきて食べるもの、そーゆー食文化だそーだべ。
たとえ日本人が魚をさばいて刺身にはしても、ブタやビイフをさばいて食肉にまではせんよネ。それと同じだべ。
ホントにこの例えで問題なしか?!。合ってるか!。
マ、そんなロティ職人が、しかも高名なロティ職人が日本にまでやって来るってのは相当お店との信頼関係がないと実現しニャーよネー。
色々な具材がオニバス(乗り合いバス)のよーにオシクラー!。
スリランカの人達って弁当の中身をごっちゃまぜにしながら口に運んでくわけでー、この形状は当然~(泣)。
ほのかな温もりで立ち上る香りは具材それぞれのもの、というよかバナナの葉の匂い!。
それいっちゃん強いって感じ!。そんなバナナ!。
「クソダジャレ!。そんなん園児でもないんに言うんか。アホンダレかオミャア」
とバナナにアサリ佃煮を乗せながらオランウウタン長老。その目線の先に有るのはTV中継。
この料理、カレーって云うんだけど日本人のアータクシからすれば炊き込みご飯カレー風味って感じだと思うわ。まあね。
ドライカレーって言うにはカレーの味付けがあまりに薄ぅぅぅぅぅ~~~~いんですもの。
ホントにカレーは香りづけの風味。強烈な味付けなし、卓上に調味料なし、も身体のことを第一に考えるスリランカ料理なら当然よネー。
日本じゃよく寿司なんかを笹の葉に乗っけたりするけどモー、アレは生ものの刺身を少しでも腐りにくくするための工夫。笹には殺菌効果があるからネーだよ。
てことは?。そーだべ。そーだビョ。バナナの葉には笹に負けニャあ殺菌効果、消毒効果があるのであったー!。
よっくよく見るとだヨ、黄色に混じってカシューナッツとは違う形状のものがチラホラだべ。
なんだこりゃ。食べてみるしかないんだわ、これが。ササ、いっただきまハ~す。
恐る恐る、目に付くいろんなヤツをちょこっとずつモグモグしてみた!。
当然の事ながら、味付けはどれもこれも8割がた一緒!。うっすらとしたカレー風味の味に素材本来の味覚が付け加えられている、といった風。
セイロンインのホームプレートのように、具材の一つ一つがハッキリ違う味付けといったわけではニャいッ。
乗客である具材各種はスパイス結集乗り合いバスの運命共同体といったところか。
これは、日本人ならどー見ても「ラッキョー!」と答えるはジュら~。
スリランカピクルスというらしージェ。マスタードだの御酢で漬け込んだ物でアッチャールと呼ばれるとか。
押し合いへし合いのライスの中、ラッキョウと荒千切りニンジンが共に歯ごたえあるシャキッとしたピクルスとしてドヤ顔!。どれも薄味の具材ゆえ酸味の効いたコレらはアジヘンにも必要不可欠なキーマンだべ。
食してみると日本のラッキョーは超濃い味!と言われてしまうシロモノ。日本のラッキョウファンには不人気かもだけんど、これも精進料理として食せば未来は明るい。
ご来光の正体がラッキョウであった、という都市伝説もステキ。
これでもかとガンガンに投入されたカシューナッツは、まさにカシュー夏!。
タマネギの薄切りがチラホラしてはいるものの、やっぱカシューが大主役ッ。
よくボクらが口ずさむ慣れ親しんだカシューナッツの味と食感ではなくって、茹でたカシューナッツだもんでホニャラカなノレンに腕押し的な頼りない歯ざわり!。
ナッツを楽しむためではなく、薬食として食べるといった色彩が強い。
「じゃ何色?。次は何色ッ?!」
袖を引っ張る者を見やれば、口の回りが真っ黒な2歳のパグ。手にはクレヨンが数本握りしめられている。
お客をビビらせる大量のコメ!。
このイエローライスこそが、バスマティライスをターメリックだのサフランなんかのスパイスで混ぜ合わせて炊いたものなのだー。
バスマティライスとはだネー、インド北部とパキスタンで昔っから作られてきたインディカ米のことなんだー。これって最高品種なんだジョー。
見ての通り、細長くって丸みなし。独特の香りもして「香りの女王」(バスマティ。ヒンズー語)と呼ばれるよーになったんニャ!。
食べればパラパラと軽い食感。日本米とは何もかも似ても似つかニャーので、やっぱコメっていうよか何か別種の野菜を食べてる感じで面白ヒ。
日本人の誰が見ても「タケノコ?」と発するジェこれ。
とっころが、コレってジャックフルーツなんだって!。甘いのかと期待してひとかじりでガックシ。フルーツとは名ばかり。
ジャックフルーツとは別名パラミツとも呼ばれてて、東南エイジアや南エイジアでガンガンに栽培されてる果物!。
大きいのは40~50kgで長さ最大70cm。完熟したジャックフルーツを生で食べるとメロンみたいな甘味。独特な香りを持つとか。
マレーシアやインド系の人ったらサー、何で熟してない甘くないジャックフルーツをカレーの具材に使うんだろ。ありえニャー!。
コレ食べたらクセはないけどモロ繊維質の固まりって感じ~。スパイスで調理されまくってる。不思議な存在でゴロンゴロン投入されてまっせ~。好き嫌いは真っ二つキャも。
この赤茶色のは何だべ?!とモグッたれば、ナス、紫タマネギ、青唐辛子などをお酢とスパイスで煮込んだ料理っぽいと感じたヨーン!。
スパイスの香りが強くって、ナスもタマネギも心を込めてしんなり。それほど辛くなくって食べやすい。オニバスの中では特に美味しい。
これがベジタブルライスなんだニャ~と強く感じる存在でもあった!。
何とか歯を食いしばり、残すことなく完食!。今オリンピックやってなかったら途中でメゲてたことでショー。選手から勇気を貰い完食。次の4年先もどうにか見据えられる形。
お隣の女子らはお持ち帰りに包んでもらってたジェ~。良かったネッ。
そこへやって来たのが〆のデザート!。それは「チアシードをヨーグルトに入れた甘いデザート」と命名されていたーッ!。
チアシードってネー、シソ科のチアの種。原産地はメキシコ南部。紀元前3000年前から食べられてるスーパーフードだってよ!。
ゴマよか小さめの種で水分を吸収する特徴アリ!。水を含むと種の周りがゼリー状に変化してプルプル食感になっちまうでヨーン!。大きさも10倍になっちゃうんだべぇ。
ヨーグルトに入ってから甘くって美味しかったぁ~♪。
そんなわけで、翌週となり果てた途端にモー来店。
あれからアーユルヴェーダの効果てきめん。夏バテ解消傾向あり。
したらば、ダメ押しでモー1回と再来店!。今回も性懲りなくランチタイム真っ盛りの時間帯!。
それでも平日なので何とか座れるオミゴト入店!。本日もお客様の9割が女子!。
やっぱ健康志向はダントツ女子の傾向でッフ。
おおっと。前回の青みがかった葉に比べて本日のは黄色味が強い。
前回と色分け出来て好都合だべ、フェッフェッフェ!。
う~ん、見事に折りたたまれてるネーン。まるでオフトンをたたんだみたいだネー。
ドテラをたたむとこんな感じでもあるよネー。
蝶々結びされてるのが分かるキャ?!。
何て器用なんだスリランカな人々ってのはヨー!などと手先が器用な日本人が褒めたたえるのって値千金。
ビーフブラザーズは歌う!。
♬ 早~やく開けろ~ 早~やく ほどけぇ~
オワッ。
でで出たああああああーッ!!!。
今回は肉が参入で前回のオープンと模様眺めがまるで違うッス!。
特に半切りゆで卵が並ぶとポイント10倍って様相ラ~。
▲ランプライス〈チキン〉
1760yen (食前茶&デザート付)
チキンは骨付きで園児の拳グーの大きさが3個も!。
脂ッ気は無くサッパリとした味わい。
一方、茹で卵は固ゆででシッカリタイプ。どっちもお腹に溜まっちゃうからチキンランプは男子向けかもだニャ~。
てか、相変わらずのこのメガトン量!。
ハラパンで健康志向ってどんな?。
おや?。この細やかなオレンジ色のは何ぁに?。
アタクシそばに居たオランウータンにそう尋ねましたらね、
「オマエ」
ですって。何よ、このチンプンカンプン!。とまあノノシリちゅつも朗らかに解明してみましたの自力で。オホホ。
コレはココナッツサボウルでしたッ!。
見た目は絶対にサケフレークなやつ!って誰もが思うザンス。しっかし、口に放り込んだら、アリャリャ!。
シャキシャキしてココナッツの風味が口いっぱいに広がってしまったイリュージョンよ永遠に!。
しかもだナー、甘いと思ってたとこへ激辛がズヴァァッ!っと押し寄せてくるもんだからサー大変!。
コレって石臼でココナッツと赤トウガラシ、玉ネギなんかをすり潰した和え物だとか。日本で云うフリカケ。確かにネ。
ご飯にまぶして食べると食が進みそーな感じではアリュな。
チキンは水気があまりなくってドライな性格してんでしょアンタ、みたいな感じ~。
旨味を追求するパターンと違って、やっぱ健康志向で調理したらこーなったっていうチキンかニャッ?。ボディービルダ-に人気ありますコレ、とか言われるとメッチャ納得、みたいなー。
野菜をパクパク食べててだヨ、シシトウみたいに見えるヤツがあってサー、モグモグしたら激辛の青唐辛子で口から火炎放射!!!。水を喉に浴びせかけるも時すでに遅し!!!。
ゲッハアアアアアアアーッ!!!
会食再開までに膨大な時間を要したジェ。汗と涙をぬぐい、何とか態勢を立て直し戦線復帰。
立ちはだかる乱切りのジャガイモはスパイス強いカレー味に仕上がっててホクホク美味~。
そんなんが5~6個あるから食が細い人はそれだけで満腹になっちゃうかもッ。
とにもかくにも2回に分けて繰り広げられたスリランカ弁当との壮絶極まりない死闘は今ようやく終わった!。
母性愛はなはだしー象さんのレリーフを眼を細め見守りながら店を出てゆくボクちゃんの後姿ミゴト。
次回はバナナの葉じゃなくって蓮の葉に包まれた夏季限定カレーでも食べに来ようかな~ッと!♪。