カスタードめし420
冬空自体が吹き荒れるという身も心もブルブルッチョなある日でしたわ。
アタクシふと思い立ちまして、中目黒駅から全力疾走で約1分弱 (信号に捕獲されなかった場合に限る) のクルンサイアムに行ってまいりましたのよオホホ。
やあね。
見上げりゃ2階に立ちはだかるクルンサイアム。タイ国旗(右)と仏旗(左)がこれ見よがし。
ステキな光景!、異国情緒満載だわ!。「目でタイ」とはまさにこのこと!。関東県内に8店舗を展開中の超人気タイ料理店なんだもの、きゃーステキ!。
平日11:30。我れ開店と同時に入店せんとす!。
辛いの食べて心身共に燃えーの、汗かきーの、燃え尽きーの!。それが本日近頃の狙いざぁますのオホホ。
急な階段をはあはあと6m!。登り果て一服した地点にヒスイまがいのコレらが有った。
プタやネコらは息を切らすアータクシを上から目線であざ笑い、さげずみ、哀れみ、愉快そーにたわむれ合うのであるわけよ。
そんな彼ら彼女らの姿勢に心ならずも胸打たれ、寒空の下ゆるゆると湯水のような涙を流すボクちゃん。
マいっか。気を取り直し、キッパリと開け放たれたトビラの中へと吸い込まれてゆく我が身こそ憐れ。
先客は女子2名。やはりエスニック料理は女子の独壇場なのキャ。
それにしてもこの色彩感覚、色の取り合わせが日本離れ、いかにもタイ。いやがOでもエスニック気分にナリナリ。特に紫ね。
たちまち旅行客に仕立て上げられる自分に腹が立つやら途方にくれるやら…。
「ズズイと奥へ」とタイ人スタッフに促され、右側壁づたいに進んだ時に見た光景がコレ。
店内はコハク色の照明で満たされボクちゃんたら超現実世界へ今や遅しと放り込まれたーとサトル君。
わずか客3名が在する店内あちこちからタイ語の会話が切れ切れに聞こえてくるゾエ。
あーあー、やっぱりここはタイなんだー、全く極めてタイなんだー、と自分に言い聞かせながら周囲を見回す自分でさえ、既にタイ人化が進んでるのかも…。鏡どこ。
ランダムに飾られた、誰かの誰からのプライヴェート写真の数々。どれもこれもタイらしー映像。
紫色がかってンのはモノクロ写真をプリンターで印刷したものだからキャ?!。
琥珀色店内にあってこのパープルが異様な雰囲気をかもし出してんネ~。
今では絶滅に向かってまっしぐらな象の姿も印象的ラ~。昔っからタイと象とは切っても切れない関係だったというのにサー、他のアジア国と同様に今では数も激変してるっていうジャンかー(泣。セミが号泣するが如くに)。
おっと。天井を見上げりゃ玉電一列。これぞタイ現地の屋台をホーフツ!。
確かに今この時、午前中感まるでナッシ。午後8時がお似合いな空模様なのかもー。
店名の「クルンサイアム」ってどーゆー意味なんかい。それはだナー、「クルン」が「古都」で「サイアム」が「タイ国の古い呼称」。
つまりは「古き伝統を持つタイ国の都」とかなんとか言っちゃってーだべ。インドシナ半島の古都なーのね~。
なある。それでこの額縁入りお写真てわけなのキャ~。そ~キャ~。
▲ランチセットに付いてくるスープと生春巻き
ボクちゃん初訪問、記念すべきオーダーメニューはパッタイとミニガパオ。
なわけでオーダー後2分かからずにパッタイランチセットのスープ(フクロタケ入り)と生春巻きが早々到着ッ。
注文時、タイ男性スタッフが「スープったら辛いけどどーする?!。辛くなく出来るけどーん?」とささやき。
「したらば辛くなり果てずでお願い~ん」とファイナルアンサーのボクちゃん。
で、出されたスープは全然辛くなくって実にOK!。ダシの効いた日本のすまし汁って感じ。辛味をなくすとタイ料理から数歩離れちゃうのかも。だけど浮かんだパクチーが2歩引き戻しちゃったかも。
ガパオライスと生春巻き。タイを代表する2品、その夢の競演。
まさに真夏の夜の夢ならぬ真冬の昼の現実って感じ~。
甘くて辛いタイ料理。それってタイの年間平均気温が29度だから。一番暑い時期には35度。気象条件が味覚に与える影響ってスゴッ。
あらあらチョイ待ち!。それって近年日本の温度ぢゃなひのー。だッから最近、徐々に日本人ったらタイ料理に引き寄せられてるってわけなーのねー。
生春巻き、絶品。何てったって、巻き巻きしてるライスペーパーが柔らかくってモッチモチ!。スーパーで売られてるのとは比べ物にならニャい美味しさ!。
中の春雨は鶏ソボロとパクチーを巻き込んで旨味を凝縮させてるしー、その上からまき散らされたピーナツの砕けカケラとスィートチリソースがドギモ抜くほどの美味しさを実現させてるヨーン!!!。
何というランチ特典!。この春巻きだけでも来た甲斐があったというものラーッ!。
▲ミニガパオライス
プライス不明
春巻きをぺろりとたいらげ、マッハでガパオに移行!。タイ料理っちゃーガパオ。ゆえに手の平サイズの小鉢提供があるのはド親切。チビッと味わっときたい者らを満足させちゃうナ~ン。
ジャスミンライスに炒めた粗めの鶏ひき肉、薄切り玉ネギ、パクチー、グリーンピーマンとレッドパプリカの素揚げ、ってな構成。
「甘辛い味付け、ウマイ~♪」とモグる。直後にガツンと辛味が来襲し、ウ!。
口の中をピリピリさせたまま鶏ひき肉のゴロゴロした食感を楽しむ。噛み応え充実!。
▲パッタイ
1300yen〈スープ、生春巻き付き〉
ガパオを食べ終わるタイミングでシレッとパッタイ到着。この時点で入店から10分ほど経過。気が付けば店内は既に満席2分の1。騒がしくなってきた!。やったらスタッフ陣の間でタイ語が飛び交いまくりタイ現地に居るよーな錯覚!。
それにしても手元のパッタイ、その色鮮やかさに目を略奪される感が強い。
パッタイはバンコクやアユタヤといった都市で主流な料理。その特徴は、甘さ、辛さ、しょっぱさ、酸っぱさ、全てを併せ持つ一品だということ。食べてみたら、なるほろひれはれ、間違いなくそーだったー。超ウマイ!のひとことに尽きるッ。
▲トッピングのパクチー250yen
サイドメニューのパクチーも同時に離発着してくれてーだいぶ満足。瑞々しいパクチーはサッと水で洗われたのか水滴に濡れ光りシズル感アリアリ!。かすかにパクチーの色香が湧き上がり思わず舌に汗握る!って感じ。
「何だあー?!このクソガキャー!。ふざけたことベラベラってると承知しねーぞ!。こっち来いッ!、この十手で…」チンパンズィ岡っ引きがそこまで言った時、急に運動会定番マーチであるところの「♪天国と地獄」が高らかに鳴り始め、
20匹ほどのパグらが見事な一列横帯でラインダンスしながら通りを行き渡る姿がッ!。
驚き固まるチンパンズィ。その背後、パンズィの手からソッと十手を抜き取るはベージュ色のチブル(フレンチブルドッグ、三浦リリ2歳、港区女子)。
彩り華やか!。「タイ風焼きそば」と呼ばれはするものの、日本の焼きそばとは似ても似つかない別料理!。タイ屋台の定番で有名。
直径4cmに丸まったプリップリのブラックタイガーの上から赤い乾燥桜海老の濡れ落ち葉!。それらが黄色の完熟レモンのクシ切りと咲き競う様ったら、まるでこの世の生き天国!。
パッタイの甘酸っぱさを更に強調するには絞りレモン!。スィートな甘さにビビッドな酸味が加わることによりパッタイは更なるウマミの次元へと飛び立つのである。
飛び立つとき、ピーナッツのカケラが目に入ることがございます。飛び立つ瞬間、うつむいて上を見上げぬようお願い致します。
これこれ!。平たい麺。それにからみつくは甘辛く炒められたモヤシ、ニラ、パクチー、炒り卵!。
もしゃもしゃと口の中に詰め込みまくるたびにコレらが「うわああああああーッ!!!」っと祭りクライマックス状態で大騒ぎ!。旨さ大爆発!!!。
甘酸っぱくソフトでフェミニンなエスニックテイストがピクニックテイストでボクちゃんをチェンマイの川辺に誘う!。
米粉から作られる平べったい麺はセンレック。平打ちで4mm幅が主流。
パッタイに使われるセンレックはタピオカ入りでないものに限るんだってネー。タピ入ってっと炒めた時に麺がダマになっちゃうんだとかー。
とにかくココのパッタイはバカウマの100乗!。絶対リピート大魔王降臨なシロモノ!。
ヒトサラの重量は女子にはチトきつい量かもだけどー。
▲カノムモーケン(タロイモのプリン)
560yenyen
ここまでは大満足、気分上々できたもんだからサー、調子こいてスィーツをも手配!。
タロイモ+ココナッツミルク+卵で作られる焼きプリン、というんだけどプリンの要素はゼロだったー。
「カノム」はタイ語で「お菓子」。「モーケン」は「スープ鍋」。金属鍋で焼いたり蒸したりするからだって。
甘さはヒッジョーに控え目。だっからスィーツとは間違っても呼びたくニャいッ。
食感はとろぉぉぉ……で煮え切らないお方。ノレンに腕プッシュ。好き嫌いが真っ二つに分断されそーな気配すら漂わせることしきり…。
といったわけで、すっかりタイ料理に味を占めたラヴリーコブタったら、正しく飛んで気に入る冬のプタに鳴り果てぬーってわけー。
来店2度目も平日開店直後。土日祭日はドメッチャ混みまくりの人気店だからなーのネー。
▲ガイ・ヤーン
1400yen
見ての通りタイ定番の焼き鳥。主に屋台でご飯(もち米)と一緒に売られてるパターンが多いってネ。
コレも本格的タイ料理を謳うだけあって炭火焼。香り立つ炭火臭が食欲をおびき出す。
タイの隣接するラオスやカンボジアの食文化の影響を受けてる一品なんだって。
赤タマネギとアサツキを刻んだ物とキメ細かく砕いたピーナッツが甘酢風味のタレに浮いちょるばい。
それに焼き鳥を浸しながら食べると特段うまいッ。和風エスニックってこんな?。
甘酢といってもやや辛さが優勢、甘味は気持ちだけ。アトクチにジワッと浮き上がる辛味は相変わらず。
マイルドながらキリッとした辛味も併せ持つ不思議なタイ・テイスト。
パプリカの甘みとパクチーの香り、アサツキと赤タマネギの苦み、それら薬味がチキンをキチンと美味しい一品に仕立て上げてるジョエ。
鶏の皮はパリッと、肉は旨味が凝縮されてて脂身の強いジュワッと系。
弾力ある肉がいじらしいぢゃなヒの~。いくらでもワシワシと食べ進められてしまフ~。そして無くなってしまうヨーン。
そしてロング&ワインディング・ロードを泣きながら歌い果てるボクの後姿が。
▲カノムトゥアイ
600yen
ココナッツプリンとお品書きにあったんで取り合えず注文してみた!。お届けヒトサラ、2個。
ウツワがすんごく熱い。レンジでアツアツにしましたべ?。
見た目、なんともいえない感じ。モチ米菓子のよーな…。
スプーンで軽くすくってみると陥没穴。ここでワカサギ釣りをしてもらえれば、ってか。
実はコレ、中身は2層構造なんだジョ。上層は塩入り、下層はタピオカ粉で甘くモッチョリ。それをかき混ぜて食べてみたー。
やっぱり甘さ足りなさすぎ。それとも辛味料理でベロがマヒしちゃったんキャ?!。
こないだのタロイモプリンよかチョイ固め。奇妙な味、初体験の一品。されどリピなし予感が秘めやかに…。
▲クンニム・ガディアム
900yen
帰り支度を整え中、まだイケそーだと胃袋からフイに身体メール配信あり!。慌ててコレをメニュー表からセレクト。
何か良く分からんなりに海老の唐揚げに見えたんで。したらば、想像通り大きなエビが3尾、唐揚げで出てきたジョーン。
うーん。タイ料理ったら全てパクチー付きなのネ。パクチー苦手な人ったらタイ料理ムリってことになっちゃうの~ん?。だね。ですわよぉ~。
エビの唐揚げは甘酢っぱい汁に浸されててカリサクでなくシナシナ。噛み心地はカリザクでなくフニクリフニクラ。
海老の身はプリップリでなくヘナシナ。
う~ん……。噛めば噛むほどに…この料理が旨いのか否か判別が遠のいてゆくー。
♬ 立ち上がーれガディアムーッ、などと口ずさみながら食してはみるけれど、いまだ星評価も出来ず…。
そこでハタと気づく!。
目の前に調味料4種セット!。コレってソイ7で見かけたヤツ?。
やはりそのよーだべ!。
1⃣ ナンプラー(漁醤)。塩味を強くする。
2⃣ ナムソム(酢)。酸味を強くする。
3⃣ プリックポン(唐辛子)。辛さを強くする。
4⃣ ナムターン(砂糖)。甘さを強くする。
フタ取りゃ唐辛子プリックチーファー入りの御酢だったヨーン。
これをエビにかけたらグッと美味しく成り果てた~♪。大正解ッ。
やっぱ調味料って偉大だネー、自分でカスタマイズして食べるのがオイピサの基本なんだニャ~。
唐辛子プリッ・キーヌー入りのプリックポン。
これも最新の注意をはらって海老にヌリヌリ。キリッと味が引き立ってたちまち美味しくなったジョエ!。
タイにある唐辛子は10種以上。サイズが小さくなるにつれ辛くなる。コレは一番辛い唐辛子なんニャ!。
塩辛くするナンプラー。
これってイワシとトウガラシを塩漬けにして発酵、熟成させたやつ~。ちょっと生臭いからパスったネ。
マ、今回も正しくタイしました。エスニカンになりました。12:45退店時は満席、しかも店の外は階段中ほどまで行列!。降りるにもふた苦労ッ!。人気店だべ。いいべ。
んなわけで、さよーなら閣下!。
また来まーす!。